また、『朝が来る』が不妊や養子などデリケートな題材を扱っていることについても、さまざまな意見がある。
「ここ数年、家族の形が多様化していることから、それらを描くドラマが多く放送されています。中学生の妊娠・出産がテーマで志田未来さん（22）主演の『14才の母』（日本テレビ系）は平均視聴率18.7％、瞬間最高視聴率は28.7％（いずれも関東地区／ビデオリサーチ調べ）と高い数字を記録し、シングルマザーが主人公の『Woman』（同）は、主演の満島ひかりさん（30）の演技力が高く評価されました。また児童養護施設を舞台にした芦田愛菜さん（11）主演の『明日、ママがいない』（前同）は演出に賛否が飛び交い、社会現象といえるほど大きな話題になりました。
これらのすべてのドラマが視聴率的な成功を収めているわけではありませんが、共通して言えるのは、女優の演技力を計るバロメーター的な作品であるということです。シリアスな作品ではとかく女優の演技力が試されるものですが、社会性の高いテーマである場合、身近な問題だけに視聴者の思いも強くなり、結果、共感を得る演技が求められます。今回のドラマに相当な覚悟をもって臨む川島さんが、視聴者に受け入れられる演技を見せることができるか否か、今後の女優業を左右する試金石になる可能性は大いにあると思います」（芸能関係者）
9nineからの脱退と女優業の本格化を発表した際には、「今更遅すぎる」との否定的な反応もあった川島。今作で演技力を見せつけ、そうした声を払拭できるのだろうか。
（文＝サ乙）
