実際に乃木坂46や他のAKB系グループのファンがどの程度流れているのかは確かめようがないが、この怒涛の勢いにネット上では「乃木坂が食われるのでは」と危惧する声も少なからず噴出している状況だ。
「乃木坂46はお嬢様イメージの清純派路線でAKB48本隊を超えるほどの人気を獲得しましたが、メンバーの不倫騒動や未成年飲酒問題などスキャンダルが続発。新たな清純派グループに乗り換えたいというファンが潜在的に増えていた。また、乃木坂は人気が高まり過ぎてファンとの距離が遠くなってしまった印象もあり、そんな中で『俺たちのアイドル』という気持ちになれる存在として欅坂46が登場したことで人気が爆発した部分もある。しかし、今のところは乃木坂などとの兼任ファンが大多数でお試し買いしたファンも多い。2枚目のシングル以降が本当の勝負といえます」(アイドルライター)
この欅坂人気は運営サイドの戦略が当たったというだけでなく、センターを務める「てち」こと平手友梨奈(14)によるところが大きいといわれている。普段は現役中学生らしいあどけない表情だが、ライブ中は恐ろしいほど鋭い顔つきになる豹変ぶりによって「平成の山口百恵」と呼ばれ、CDデビュー前からファンの間で逸材だと騒がれていた。
デビュー曲のPVでも圧倒的な存在感を放っており、業界内でも「秋元康のリーサルウェポン」との呼び声が高く、AKB48の不動のセンターだった前田敦子(24)を超える存在ともいわれている。今作の初回限定盤Type-Aにデビューシングルとしては異例のソロ曲『山手線』が収録されており、運営サイドの期待の高さが感じられる。
AKBグループの人気は下り坂になったといわれて久しいが、欅坂46はその流れに逆らってアイドル界に新たな旋風を巻き起こす存在になりそうだ。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)