その桐谷とは違い、コンプレックスの克服に執念を燃やしているのが、モデルで女優の菜々緒(27)。今月放送の『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)で、顔の輪郭がコンプレックスだと告白した彼女は、小顔になりたい一心で無理やり親知らずを抜いたという。スケジュールを無視して治療を強行したため、頬がパンパンに腫れた状態でテレビ出演し、マネージャーに叱られたとのこと。芸能界でも指折りのスタイルの持ち主と言われるが、今でも針治療やマッサージを欠かしておらず、小顔に対しては並々ならぬ憧れがあると話した。
もちろん、ルックス面だけがコンプレックスとは限らない。「1000年に一人の美少女」として大ブレイクを果したアイドルの橋本環奈(17)は、2014年に出演した『ライオンのごきげんよう』(フジテレビ系)で“声”に悩んでいることを告白。ネット上でも見た目とハスキーボイスのギャップがよく指摘されるが、本人には大きなコンプレックスとなっているようだ。
また、女優の相武紗季(30)は“環境”をコンプレックスに感じている様子。彼女の姉は元・宝塚歌劇団の娘役で、圧倒的な歌唱力と可憐なルックスで人気を博した「音花ゆり」だが、ふたりの関係が明かされたのは2014年のことだった。音花が宝塚に入団したのは2001年で、相武が女優デビューを飾ったのは2003年であるため、実に10年以上の歳月を経て公表されたことになる。
相武は、2014年のトーク番組『A-Studio』(TBS系)で、「隠していたワケじゃないですけど…」と前置きしながら、当時、宝塚で活躍する姉の存在を明かした。さらに、母も元・タカラジェンヌで、幼いころには「自分も宝塚に入りたかった」と語った。しかし、日本舞踊やクラシックバレエなどを習っても姉のようには上達せず、いつしか宝塚に入るのはムリだと悟ったという。その後、相武は「違うジャンルで勝負するしかない」と決心し、やがて女優として花開くことになる。その原動力は、姉へのライバル心だったのかもしれない。
どんなに美しいモデルや女優にもコンプレックスはあるのだろう。しかし、その人間らしい感情が、彼女たちをより輝かせているのかもしれない。劣等感を克服する力こそが、彼女たちの最大の魅力ともいえそうだ。
(文=西たまお)