ピンク映画やVシネマ、イベントMCなどで幅広く活躍する女優・倖田李梨(こうだ・りり)。現在、年間製作本数わずか40本程度というピンク映画業界にあって、これまで100本以上もの作品に出演した人気女優だ。そんな彼女の映像作品に馳せる想いを聞いた。なぜ彼女は「隙間産業女優」と自称しているのだろうか――。
――実際にお会いすると、ますます色っぽい印象ですね。
倖田李梨(以下、倖田):ホントですか? なんか最近よく言われるんですよね(笑)。このところ“汚れ役”が続いていて、色っぽいと言っていただいてもピンとこないですけど…。ジャージに瓶底メガネをかけた中年女とか、フンドシ女とか童貞ハンターとかブサイクなお局とか(笑)。
――いろんな役をなさっているんですね。
倖田:そうなんです。死体役もいろいろで、紙袋を被らされて全裸で横たわったり、死んでいるのに犯されたり…。ゾンビ役もやりましたね。本気でゾンビになりきっちゃって、撮影監督が吹き出したせいでNGになったこともありますよ(笑)。
――「隙間産業女優」を自称していますが。
倖田:2008年ころからブログを始めたんですけど、タイトルになるようなキャッチフレーズを考えていて思い浮かんだんです。当時は、AV女優なのに企画AVの司会だったり、脱がせてもらえなかったり、ほかの映像作品に出てもやたらと奇抜な役が多かった。気がついたら男優さんみたいな仕事も増えていて(笑)。
それを逆手にとって、私は普通のAV女優とは違うカテゴリーにいるってことを宣言したかったんです。AV女優って、ある時期を過ぎると「熟女」って勝手に言われちゃうところがあるんですよ。まだ若いのに…。だったら人に言われるより先に自分で「隙間産業女優」を名乗ってしまおうって思ったんです。「なんでもやりますよ」という意味も込めて。