また、私生活におけるイメージを女優業に生かしているのが紗栄子(29)だ。
2007年にメジャーリーガーのダルビッシュ有(29)と結婚し、ふたりの男児をもうけながら2012年に離婚した紗栄子。この際、多額の養育費を要求したと報道され、世間から猛烈なバッシングを浴びた。そして2015年秋には、総資産2000億円以上と言われる超セレブ社長の前澤友作氏との交際を発表。このとき彼女は月9ドラマ『5→9~私に恋したお坊さん~』(フジテレビ系)に出演中で、しかも役柄は色目を使って優良企業に勤める男を誘惑する王道の悪女だった。プライベートでの“実績”を持つ彼女は、劇中でもリアリティのある演技を見せ、視聴者からは「天性の悪女」といった声も上がった。
そして、AKB48の元メンバーで、オバカキャラとして人気の川栄李奈(21)も悪女優のダークホースとして注目を集める。
視聴者からの投稿をもとにした再現ドラマが評判の『痛快TVスカッとジャパン』(フジテレビ系)で、川栄は「デート中でもスマホを手放さないスマホ女」や「人の彼氏ばかりを狙う最低女」などを好演。ショートドラマで見せた小憎らしい姿は話題を呼び、一部メディアが「AKBグループの卒業生でも指折りの演技力」と伝えるなど、親しみやすさも感じさせる悪女ぶりは、ほかの女優には出せない味と絶賛された。
悪女優にもさまざまなタイプがいるが、パブリックイメージが悪くなるという理由からか、悪女役を避ける女優は多い。しかし演技の幅を広げるという点のみならず、女としての色気が増したり、普段の素顔とのギャップがウリになるなど利点もある。今後も、見るものを魅了してやまない「悪女優」たちが続々と現われてくれることを期待したい。
(文=ニシカワタマミ)