自らの欲望に忠実で、時に周囲を翻弄する悪女。映画やドラマには欠かせない役どころにもかかわらず、ハマリ役とした有名女優はあまり多くない。しかし、ここ数年で凄みのある演技を得意とする「悪女優」が注目されつつあるようだ。
現在のドラマ界で「クイーン・オブ・悪女優」の名をほしいままにしているのは、何といっても菜々緒(27)だ。172センチの長身に股下85センチの美脚、9頭身のスタイルを誇るルックスを武器に、女優やモデルとして活躍していた。しかし、以前は決して好感度の高いタイプではなかった。T.M.Revolution西川貴教(45)との熱愛報道が出れば売名行為と受けとられ、SNS上でアンチとバトルを繰り広げることも多く、ネット上では「見た目だけ」「自分大好き系」など辛辣な意見が目立つ時期もあった。
そのイメージが一変したのは、2014年に放送されたドラマ『ファースト・クラス』(フジテレビ系)だ。菜々緒は、主演の沢尻エリカ(29)を目の敵にする超ドS系悪女を演じ、男性ばかりでなく世の女性たちをも魅了。2015年のドラマ『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』(同)では冷酷な整形美女殺人鬼を演じ、悪女優としてさらなる高みへと上り詰めた。現在では、バラエティ番組出演した際、「日本一悪女が似合う女優」と紹介されるほどだ。
そんな菜々緒に続くのではないかと注目を集める女優がいる。現在放送中の連続ドラマ『わたしを離さないで』(TBS系)に出演している水川あさみ(32)だ。
水川が演じているのは、主人公のルームメイト。自己中心的な性格の持ち主で、気まぐれに男性を誘いながらも、実は孤独感や寂しさに苛まれているサークルクラッシャー的な要素をもったキャラクターだ。この水川の演技に対しては、ネット上に「見ていて最高にイライラする」「超腹が立つ」などの書き込みが相次いでいるが、それこそまさに悪女優の名にふさわしい反応といえるだろう。