【世界風俗探訪・中国】北京郊外、移動式ストリップの夜


 彼女に時間がないことは、とにかく激しい腰の動きでも分かることだった。ピュアフェイスなのにハードプレイヤー!

 それまでは囁くようにしか声を出していなかったメイヨウは、「あ、あ、ヴ~!」と獣の唸りのような声を出して絶頂へ向かっていった。

 そして私の方も、数時間前にテント内で見た恥じらう姿に始まり、つい数分前までの姿を思い出し、その激し過ぎるギャップに無事昇天することができた。

 コトが終わり、深く息を吸って呼吸を整える間に、そそくさと服を着て部屋を出ていってしまったメイヨウ。一方の私は、まだカラダから湯気が立つほど、生々しい状況なのに…。完全に興醒めだ。

 その1時間後のこと。私は一杯呑みたくなり、ビールでも買おうと1階にあるホテルの売店へ向かった。すると、そこにメイヨウの姿がッ!

 彼女も私に気づき、“しまった”という表情を浮かべる。どうやらこのホテルに私以外の客がいたようで、「次の出発まで時間がない」というのは真っ赤なウソであったのだ。

 その後、彼女は出口ではなくエレベーターで階上へと向かった。おそらく、まだこのホテルに客がいるのだろう。「まぁ、いいか。一番最初の客だし」という強がりを胸に部屋に戻った。

 なお、リン氏に聞いたところによれば、このような状況は、オリンピック後も続いたという。雨後の筍の如く、違法売春店が増えては摘発されの繰り返しだそうだ。東京もそうなってしまうのだろうか? 移動式ストリップの夜を思い出し、ほんの少しこの先を憂いた。
(文=美田三太)

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