主役じゃないけど存在感抜群! 森川葵・松岡茉優…実写化作品でファンをうならせた若手女優


 高梨といえば、NHK朝の連続テレビ小説『花子とアン』での、お嬢様言葉を話す清楚なイメージを持っていた人も多かったようで、『9→5』の中で一般の視聴者には通じにくい男性同士の恋愛を描いたBL作品の専門用語を連発する姿に驚きの声が多数寄せられた。中には、高梨をヒロインに据えたスピンオフドラマの制作を望む意見もあり、それだけ高い評価だったといえそうだ。

 森川や高梨は原作に忠実なキャラクターを演じて視聴者を魅了したが、ドラマならではのアレンジを加えて称賛を浴びたのが松岡茉優(20)だ。

 松岡は綾野剛(33)主演の連続ドラマ『コウノドリ』(TBS系)で、原作のベテラン産婦人科女医とは異なり、産婦人科の研修医というキャラクターを演じた。ルックスもロングヘアーにメガネをかけた原作キャラとは違い、初々しさを感じさせるセミロングスタイルで、放送前には違和感の声もあった。しかし、産婦人科の世界を舞台にしたドラマは一般視聴者にはなじみの薄いテーマを扱うことも多く、研修医の松岡が疑問を投げかけることによってストーリーをわかりやすくする役割を担った。劇中では松岡の成長ぶりも表現されており、放送を重ねるたびに原作ファンから多くの賛辞が寄せられることになった。

 松岡と高梨は共にNHK『朝の連続テレビ小説』に出演したことで注目され始めたが、ヒロインに限らずその周辺の魅力的な俳優にもスポットライトが当たることは、ここ数年このシリーズの視聴率の高さの表れでもあるだろう。『あまちゃん』の有村架純(22)や橋本愛(19)などがその好例といえる。

 漫画という、すでにビジュアルが存在する作品の実写化は、俳優らにとってかなりハードルの高い挑戦だろう。原作に人気があるからこその実写化で、熱狂的なファンが多いほど個々のイメージの共有は不可能となる。それでも、そういったアツいファンや“賛否上等”で企画を動かした制作陣、興味本位の視聴者などのさまざまな思惑が入り混じった中、きっちりと存在感を発揮した森川たち。2016年も数々の実写化作品は生まれるだろうが、“恐れない女優たち”がドラマシーンを大いに盛り上げてくれることだろう。
(文=aiba)

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