【世界風俗探訪・アメリカ編】 コールガールの危険なアルバイト…の思わぬ恩恵!?


 なんでも、メキシコのバハ・カリフォルニア州ティファナという町へは、徒歩で国境越えができるのだという。そう、当時は、アメリカ側からメキシコへの入国はほぼノーガード状態だったのだ。逆に、メキシコからの入国は厳しい検査があり、イミグレーションでは何時間も待たされるという悪評も高かった。時には不当な言いがかりをつけられて賄賂を請求されたり、応じなかったことで拘束された、といったトラブルを聞いたりもしたものだ。

 翌日は大切なビジネスがあったため、危ない橋を渡ることはできなかった。そのため、この日は国境越えを断念した。するとサム氏は、「いざとなったら“穴”を通ればいいんです!」とニヤリ。

 国境の近くでありながら、イミグレから離れた場所には、本当に穴が開いていた。それは、かなりの大きさで、大人でも余裕で通れるものだった。“何のために”かといえば、「堂々とアメリカに持ち込めないものをティファナから運ぶ」のだとサム氏が説明してくれた。

 当時のこの地域の状況を考慮すると、運ばれている物の内容は聞かなくても分かった。それは触れないほうが賢明なもので、自分には無縁のものだ。だから、“興味がある”話をサム氏に振ることにした。「それよりも、女の子と遊ぶ所ってないの?」と。街の雰囲気からして、あまり期待しないほうがいいかと思ったが、あえて聞いた。

 すると、サム氏いわく、「内容云々ではなく、その場所自体が、あまり…」とオススメしたくないような空気に。しかし懇願すると、「19時までには終わるようにしてくださいよ! それ以降の時間、けっこう危険ですから!」と呆れ顔で折れる形となった。さらに、「それに…あの~…ワタシの分(プレイ代)も出せますか?」と聞いてきた。

 サム氏は40歳くらいであったが、そういった場所には行ったことがないという。正確には、興味はあったが経済的な理由から行けなかったのだ。仕事を手伝ってもらっているお礼と、売春宿での細かい交渉を考えれば高いものではないと思い、喜んで払うことにした。

 結果として、彼と二人で行ったことは正解であった。路地裏を歩いていると、次から次へと“いかつい”男たちが声をかけてくるのだが、かなり強引な輩もいた。もちろん、現地の言葉であるため、よほどの語学力がないと聞き取りにくく、そこで発生するのが「言った・言わない」の問題だった。雰囲気的にいろいろな問題が潜んでいそうで、サム氏がいるのは本当に心強かった。そして、本来200ドルのところを150ドルに値引くことに成功したのであった。

 そこは三階建ての建物で、まずは二階の殺風景な部屋へ通された。待っていたのは、屈強な黒人によるボディチェックだ。バッグの中身を調べるのはもちろん、飲みかけのお茶のペットボトルのフタを開けられ、「今、ここで飲め!」との指示も。おそらく、毒物やガソリンの類ではないことを確認したかったのだろう。

 結局、20~30分ほど待たされたが、その間、何人もの客が出入りしていた。しかも、その中には5、6分程度で部屋から出てくる男も多かった。“ちょんの間”的とはいえ、そんなに早くコトが済んだのか? そんなことを思っていると、先ほどボディチェックを行った黒人に「三階へ上がれ」と指示された。階段をあがった先に一人の女性の姿があり、陽気に「ハ~イ!」と声をかけてきた。

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