石原の一人勝ちはこれだけではない。今年前後編の二部作で公開された人気コミック原作の映画『進撃の巨人』は酷評が殺到し、キャストに対する原作ファンの批判も爆発。しかし、巨人オタクのハンジを演じた石原に関しては「完璧な再現度」「むしろ原作キャラより良い」などと絶賛が相次いだ。
同作は監督の樋口真嗣氏が作品を酷評した映画評論家にブチ切れしたり、特殊造形プロデューサーを担当した西村喜廣氏が世間の批判に「みんな映画はハリウッドがいいんだね! じゃあハリウッド映画だけ観ればいいよ!」などと自身のTwitterで吠えたりと場外乱闘が目立った。
一方、石原はLINEの公式アカウントで「様々な要因によって受け取り方は変わってきます。だから、どんな意見や感想も間違いじゃないし正しいと思います」「ただ、ひとつ言えるのは、監督キャストをはじめとする制作チームは原作を愛して、ただただ面白い作品を作りたくて観てくれる方に楽しんでもらいたくて制作しました」とコメント。さらに「想いを文字化してくれているレビューももちろん嬉しいですが、でもまずは自分の目で身体で心で体感しに行ってもらえたらと思います!」とファンに呼びかけた。
二回り近く年上の監督らが冷静さを欠いてしまう中、石原の「大人の対応」に世間の絶賛が集中。同作にかかわったキャストやスタッフの中で唯一株を上げる結果となった。
「石原さんはドラマで演じてきた役柄の影響でブリッコに見られがちでしたが、最近はバラエティー番組などでサバサバ系の男前な素顔が少しずつ世間に認知され、女性層からも支持されるようになった。特に『進撃の巨人』批判に対するあのコメントは、チヤホヤされるたけの姫系の女性タレントには絶対にできません。元々男性人気は高かっただけに、女性ファンを取り込んで同年代の女優の中で完全に頭一つ抜け出している。唯一のマイナス面は某宗教団体の信者だといわれている点ですが、彼女は両親の代からの『二世信者』で本人は熱心に信心しているわけではない。共演者やスタッフを勧誘するようなこともありませんし、現場でも非常に評判がいい」(芸能関係者)
もはやマイナス要素は一切なく、世間の「石原さとみアゲ」は止まらない状況。年齢的にアイドル女優から転機となる大事な時期であるだけに、この支持を追い風に大女優への道を歩んでほしい。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)