40人以上をレイプし自供だけでも6人殺害…僧侶による連続尼僧レイプ殺人事件

ThinkstockPhotos-177537549.jpg※イメージ画像:Thinkstockより

 大正年間という時代は、15年と短いながら、重大な事件や注目すべき出来事がいくつも起こった、きわめて興味深い時期である。

 事件や犯罪においても、いくつもの重大事件が発生している。たとえば、吹上佐太郎による少女連続レイプ殺人事件や、小口末吉のSM殺人事件をはじめ、長野と群馬では34歳の男による少女連続暴行殺人事件、福岡で34歳銀行職員が妻と幼い2人の娘それに不倫相手の4人を殺害した後に自殺する事件など、男女関係や痴情関係0の事件だけでも資料をざっと眺めただけでぞろぞろと出てくる。

 そのなかでも、とくに凶悪として突出しているのが、吹上佐太郎事件と、そして大米龍雲(おおこめ・りゅううん)による連続レイプ強盗殺人事件である。

 龍雲は明治4年(1871)、東京浅草に生まれた。幼い頃に両親と死別。本籍も不明で本名すらわかっていない。

 7歳の時、大分県の曹洞宗寺院に預けられる。後に本人が語ったところによると、「親戚一同に両親が持っていた財産をすべて奪われ、住職の大米龍元に売られた」という。大米龍雲の名は、このときにつけられたものである。

 明治23年、18歳の時に養父の龍元が死去。寺院を出て熊本の柔道道場に弟子入りし、柔道三段を取得する。その後、明治27年に日清戦争が起きると志願兵として参加する。

 ところが従軍中に顔面に負傷し、鼻柱を欠損してしまう。

 帰還後、静岡県のある寺院の住職となる。しかし、この寺は檀家が少なくジリ貧の状態。そのため、22歳の龍雲は寺を見捨てて逃亡する。

 寺を飛び出したといっても、資格や手に職があるわけでもない。結局、盗みや詐欺、強盗などで日々をしのぐようになる。アウトローとしての生活が、ここから始まったわけである。

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