『月刊サイゾー』にて好評連載中のAVメーカーMAXINGイチオシ女優さんにあえて時事問題を振ってみる当連載。今回は、10月16日にデビューする新人の白衣ゆきちゃんに、「安保法制」についてお聞きします。
【今月の提言】
安保法制を無理やり通しちゃうと、あとあと問題になります!
──安保法制について、ゆきちゃんはどの程度知ってますか?
白衣ゆき(以下、白衣) ええと、政治のことに関してはあんまり……。でも確か、安倍さんがやろうとしてるやつですよね?
──そうそう。いま国会で日本の安全保障にかかわる法案を通そうとしてるんだけど、その中に集団的自衛権の行使容認っていうのがあって……集団的自衛権のことはわかる?
白衣 それもちょっと……。政治の分野は、めっぽう苦手で。
──いやいや大丈夫です。これは、難しい話を女優さんに理解してもらう企画ですから。では、日本の憲法第9条が「戦争の放棄」と「戦力の不保持」を定めているのは知ってる?
白衣 学校の授業で習った記憶はあります。日本は戦争しちゃいけない国なんですよね?
──でも日本は、表向きは「戦争できない国」を謳っているのに、“自衛隊”という軍隊を持っています。
これについてはどう思う?
白衣 うーん、それは仕方がないんじゃないのかな……日本の周りには戦争している国があるから。
──もし自衛隊がなくなったら、日本に攻めてくる国はあると思う?
白衣 どうだろう……? わかんないですけど、万が一のときは自分で守らなきゃいけないし、丸腰じゃ危ないから、自衛隊があったほうがいいんじゃないですか……?
──今の憲法の解釈では、“専守防衛”といって、他国から攻撃されたときだけ武力を用いて構わない、というものがある。でも、いま国会で審議してる集団的自衛権っていうのは、日本の同盟国、例えばアメリカが攻撃されたとき、直接攻撃を受けてない日本も、アメリカと協力して防衛しなきゃいけない。
白衣 というと……?
──ゆきちゃんが日本で、僕がアメリカだとしよう。例えば、僕が渋谷でチンピラに絡まれてピンチのときに、ゆきちゃんに電話をして「助けて! このままだとやられてしまう!」って助けを求めたら、ゆきちゃんは自分の家から渋谷まで出てきて、そのチンピラと戦うのを手伝わなきゃいけない、ということ。
白衣 私がチンピラから攻められていないのに、よそまで行ってケンカしないといけないんですね。それは自衛じゃないから、やっちゃダメ?
──そういうこと。ただ、僕がそのチンピラにボコられると、ゆきちゃんにも被害が及ぶ場合じゃないと助けに行けない、っていう条件付きではあるんだけど、自分が殴られたわけでもないのに、友達だからといって、よその国同士のケンカ=戦争に加担するのはマズいだろうと。
白衣 だからみんな「戦争反対!」って言ってるんですね。
──それは、デモのこと?
白衣 いや、地元の駅前で、おばさんが拡声器を持って、大声で訴えていたのを思い出して。
──それ見てどう思った?
白衣 単純に……早い時間からうるさいなあって(笑)。なんか、言葉遣いが汚いっていうか、ただただ攻撃的な物言いでした。
──政権批判がただの悪口になってしまってる典型だね。今、SEALDsっていう団体が話題になってるけど、知ってますか?
白衣 ごめんなさい、わからないです。
──ゆきちゃんとほぼ同世代の、大学生が中心になって安保法制に反対してる団体のことなんだけど、「若いのに感心だ」みたいに評価される一方で、いかんせん口が悪くて、いらぬ批判を招いたりもしているんですよ。
白衣 人の悪口とか延々と聞かされても、楽しくないし、正直、困っちゃいますよね。私自身が安保法制のことを、よく知らないのもあるんでしょうけど……。