そこから始まるのは、玄関での全裸女性からのご奉仕。風俗が非日常を楽しむものであれば、十分すぎるほどの非日常的な光景である。もちろん、そこで発射しても構わないし、溜めに溜めてベッドで大爆発するのもアリだろう。
その後は、通常のデリヘルのようにシャワーを浴びてからベッドでのプレイに突入。そしてプレイを終えると、最初にスタッフが玄関に置いたバッグの中から服を取り出して、それを着て帰っていくという流れである。
プレイ後に時間があったので、彼女…ヒトミさん(仮名)に話を聞いた。ここで初めて名前を聞くほど、見事なプレイの流れであり、“間”が大切なジャンルなのだと実感した。
「玄関でコートを脱ぐのは、スタッフと一緒にけっこう練習しましたよ。間が悪いと興ざめしちゃうじゃないですか?」
ちなみに、ヒトミさんは店がオープンした2年前から在籍しているとのことで、当初は賛否両論の声があったという。
「お客様の中には慌ただしいと不満をもらす方もいました。やはり、プレイ前には少しベッドでお話をして…というお店が主流ですからね。年配の人にはビックリされることも多いです」
しかし、比較的若い世代には好評なようだ。それは刺激が大きいからだろうが、“余計なコミュニケーションが不要”ということもあるのではないか?
実は、筆者の周りには「女性とのコミュニケーションが面倒くさいから」という理由で風俗に行かない若い世代が少なくない。もしかしたら、この『全裸入室プレイ』には、これからの風俗業界にとって、“大切な何か”が詰まっているのかもしれない。
(文=子門仁)