「ハ○ヒが思いっきり可愛がってあげるんだから! 覚悟しなさい!!」
人気アニメのキャラを名乗った彼女は、やはりアニメキャラのような声色と口調でそう言いながら、筆者を手枷、足枷、ビニールテープで拘束していく。
「縛っちゃうんだから!」
プレイ中、「○○しちゃうんだから!」や「~だから!」を連発する彼女。アニメ好きには萌えポイントなのだろうが、疎い筆者には理解できずに申し訳ない気持ちに…。
拘束されたままベッドに横たわると、あとはいわゆる通常のM性感プレイの流れになった。しかし、“本来、メイドは服従するべき存在”という固定観念が頭の中にあるからか、自分が置かれているシチュエーションが屈辱的というか、陵辱されているような気分になってくる。それがいい感じで筆者のM心情を突くというか…。次第に心地よくなってきた。
「そろそろフィニッシュなんだから! このM男をどうしちゃおうかしら?」
相変わらずの口調にはウンザリだが、彼女が問いかけてきたのは、“メイド服をどうするか”だった。コース内容として、彼女がオールヌードになることは可能なのだが、着衣のままでもOKということで、脱ぐか脱がないかを聞きたかったわけである。ハ○ヒちゃんのボディラインは、メイド服の上からでもスタイルがいいのは一目瞭然で、見たい気もするが…。
「脱がないで!」
「ハ○ヒ様、脱がないでください!って、言うんだから!」
「ハ○ヒ様、脱がないでください!」
この会話が最終確認となってフィニッシュへと向かっていったが、途中、筆者のリアクションが薄かったのか、「そんなに感じてないんだったら、脱いじゃうんだから!」と意地悪そうに言う彼女。それに対して「脱がないでください!」と懇願する筆者…なんとなくシュールであるが、これもまた風俗だ。
結局、顔面騎乗手コキでフィニッシュを迎えたのだが、『メイドに服従してしまった』という屈辱感にも似た複雑な感情が、しばらく心に留まったのであった。
(文=子門仁)