しかし、前作の『マジすか学園4』は日テレ移籍に伴って“関東ローカル落ち”したにもかかわらず、初回の平均視聴率は深夜帯としては異例の5.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。日テレのプロデューサーが「すぐに『マジすか5』をやりたい」と大喜びしたと伝えられている。
であれば、落ち目だから地上波の打ち切りを決定したというわけではなさそうだ。
「前作では関東ローカルが見られない地方在住者や先行配信目当てのファンが『Hulu』に殺到し、加入者が予想以上に伸びる事態が起きました。日本版の『Hulu』は日テレが運営していますから、視聴率よりも加入者の急増に局の関係者はウハウハ。これに味を占めた日テレ側が、最新作で途中までドラマを見せて視聴者を『Hulu』に誘導する作戦を思いついたワケです。本来なら無料で視聴できていたんですからファンにとっては面白くない話ですが、これが上手くいけばスポンサーの獲得が難しい深夜ドラマの新たなスタイルとして定着するかもしれませんね」(テレビ関係者)
最新作では「禁じ手」ともいえるOGの前田敦子(24)や大島優子(26)の出演も決定している。本当にシリーズが落ち目であれば、地上波放送もないのに元エースのふたりを引っ張り出してテコ入れする必要はないだろう。どうやら日テレが同作を「Hulu」の加入者獲得の大きな武器として見ているのは間違いなさそうだ。
もしこれが大成功を収めれば、今後は「続きはHuluで」というドラマが増えていくのだろうか。連ドラの結末を映画化するという手法も賛否両論あったが、新たに物議を醸すことになりそうだ。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)