みやび:すごい芯が通ってるよね。しかも、自分を客観視できているのが凄い。つなちゃんからみて、アタシってどう思う? このまま身を任せていっていいのかな?
つな:うんとね、私の場合は、何かあった時に助けてくれる星の下に生まれて来てるから身を任せていてもいいと思っているんだけど、音羽ちゃんはどう?
みやび:実感はないけど、手相占いとかやってもらうと、自分がやりたいことに対して力を貸してくれる人が出てくるよって言われる。
つな:だったら、このまま身を任せていて大丈夫だと思う。あのね、マネージャーさんが言うには、私たちって凄く似てるんだって。『天才肌』って言ってた(笑)。
みやび:嬉しい~。もっといろいろ教えて!
つな:これはこの業界で学んだんだけど、私って元々は絵にかいたようなぶりっ子だったの。「イチゴ大好き」とか言っちゃうような。でも、それだとごく一部のマニアさんには好かれるけど、女の子には嫌がれるし友達ができなかったの。でね、見た目がぶりっこなのはしょうがないので、言動を変えてみたの。まず最初に下ネタを言ってみたらね、私もゲスいことも喋れるんですよって分かってもらえて、相手も安心していろいろ話してくれるようになったの。心理学でもあるみたい。先に自分の話をすれば、相手も話さないといけなくなるって。だから、自分からAV女優だってことも言っちゃうし。
みやび:それはすごいね!
つな:だって下ネタのストックはいっぱいあるから。仕事上の話でもね、あたかも自分の話のように言っちゃうの。本当は苦手なんだけどね(笑) 音羽ちゃんは下ネタ話す方?
みやび:うん、大好き。人と話す時の円滑剤だって思ってるから。英語でも下ネタ英語が一番覚えやすいっていうからね。
つな:ディック!
みやび:プッシー…。あっ、自分から言っておいて出てこないけど(笑)。あと、ちょっと不安なのは、ファンの人たちとのイベントでの接し方かな。
つな:ファンの人たちは、最初こそ作品から入ってくると思うけど、イベントで会えば会うほどAVは観られないようになっていくんだって。その子自体が好きになって、応援したい気持ちが強くなるから。これは、他の女優さんも同じだって言ってた。もちろん、ちゃんとDVDは買ってくれるんだけどね。あと、ファンの人たちは名前を覚えているとすごく喜んでくれる。だから、しっかり覚えてあげてね。
みやび:う~ん。メモしないと難しいなぁ。
つな:特徴でおぼえるといいかも。でもね、黒髪、短髪、メガネは多いから要注意で。あと、「カズさん」と「ヒロさん」もめっちゃ多いから頑張って!(笑)
みやび:参考になるわぁ。でも、その後はどうすればいいかな。ファンができてキャラが決まってくるといいこともあるけど、作品が似たり寄ったりになりそうで…。
つな:まずは、それまで“食い尽くせば”いいんだよ。言い方は悪いけど、ロリだったロリを撮り尽くしてみて、それでなくなった後に少しずつイメージチェンジするの。私は、最近髪も切ったし、メイクも少し濃いめにして徐々に大人っぽくシフトチェンジ中なの。
みやび:なるほどね~。先を考えてそこを目指していく必要があるんだね。ニューハーフって強みにもなるし固定ファンが見込めるけど、すごく世界が狭くって、そこを広げていかなくちゃいけないなって思ってる。
つな:どうなりたいって思ってるの?
みやび:認知度を高めて一般的な存在になりたい。興味がなかった人もアタシの作品を観て、ニューハーフが好きになるきっかけになりたいなって。でも、今はとにかく不安だらけ…。
つな:そうなの?