透き通るような白い肌に黒目の大きな瞳が印象的な吉岡愛花。強く握りしめたら折れてしまいそうなほどのか細い肉体を持つ彼女は、写真家の村田兼一氏の作品などにモデルとして起用され、幻想的でエロティックな世界を体現する。
ヌードデッサンやアート系のグループ展などのショーモデルとして活動する吉岡が身を置くのは、俗にいうアンダーグラウンドな世界。しかし昨今のアングラ界は、ネット上などで紹介されることもあり徐々に裾野を広げつつある。そうした現状の中、ここ最近増えてきているのがフリーモデルとして活躍する女性たち。今回紹介する吉岡もまさにそのひとりだ。
――モデルとしてのまだ活動歴は短いようですね。
「2年も経たないですから、まだまだ新米です。もともと自分ではあまり人前に出るようなタイプだと思っていなくて、いまでこそ撮影会などでモデルとして活動していますけど、本音を言うと自分のことをモデルだとは認識していないんですよね…」
――モデルじゃないの?
「そうですね…。モデルというよりも被写体っていう感じの方がしっくりくるかな。カメラの前ではいつも写真の一部になることを心がけていますから。写真家さんが表現する世界のひとつの要素になりたいと思っています」
――でも撮影会などでは、吉岡さん自体に興味を抱いた人が集まってくることもあるワケですよね。
「それはそれでありがたいですけど、自分の意識としてはやっぱり単なる被写体っていう感じが強いですね。もちろん自分が写っている作品が可愛くてキレイな仕上がりだと嬉しいですけど、それもけっこう客観的な感想になっちゃいます」
――カメラの前では自分の我が出ないようにしているんだね。それは緊縛パフォーマンスのモデルとして舞台に立つときも同じなの?
「縛られるモデルさんの中には、そこに快感みたいなものを覚える人もいるようですけど、私は少し違うかなぁ。なんていうか、緊縛師さんと同化しているようなイメージに使いかも。気持ちいいというよりも酔っちゃうような感覚で、カラダの自由を奪われることによって心が自由になる気がします。心が解放される瞬間という感じですかね」