他愛のないおふざけシーンにネットが過剰反応しているようにも思えるが、それには理由がある。
今年3月、バラエティー番組『さまぁ~ずのご自慢列島ジマング』(フジテレビ系)で司会のさまぁ~ず・三村マサカズ(47)が、ゲスト出演していた谷澤の胸を放送中に揉んだことでセクハラ炎上騒動が起きていたのだ。
このとき谷澤は「超カッコよくミンティアを食べられる」という自慢を披露するために台に腰かけて足を組み、後ろにのけぞるようなポーズで胸を突き出した。すると急に三村が近寄ってきて「足みじけーな!」と言いながら太ももを叩き、さらにオッパイを鷲掴みする暴挙に出た。谷澤は「いま触ったー」と大声で抗議し、同じくゲスト出演していたハライチの澤部佑(28)は「頭おかしいんじゃねえの!?」と大先輩に厳しいツッコミ。だが三村は悪びれずに笑っており、谷澤も「おいしい」と判断したのか同じく笑顔だった。
だが、これをきっかけに三村のTwitterが大炎上。「立場が上なのを利用したセクハラ」「ただひたすらキモイ」「犯罪行為だろ」「最低すぎる」などと批判が殺到し、三村が「あれはよくないことだけど共演者も喜んで現場は笑いになってます。あとセクハラではない。おさわり」などと弁明するも火に油を注ぐ事態となった。谷澤はブログ上で「番組が盛り上がるなら体を張ります!信頼してますから!」と大人の対応で事務所の先輩を擁護したが、以降ネットで三村はすっかり「セクハラ親父」「嫌われキャラ」になってしまっている。
同じくセクハラ疑惑が噴出したことで内藤も炎上してしまうのではないかと危惧されているが…。
「三村さんのセクハラは唐突で必然性も感じられませんでしたが、内藤さんの場合は前後の流れが自然ですし、触れた状態をしっかり確認すると過度のセクハラにならないような配慮が確認できる。内藤さんは天然ボケと朴訥としたキャラクターで知られていますから視聴者の嫌悪感も少ない。三村さんの一件があったから『またセクハラか?』と騒がれたに過ぎず、それがなければ誰も気にも留めなかったでしょう」(芸能関係者)
どうやら内藤に対する疑惑は収まりそうな気配。だが、こうまで胸揉み騒動が相次ぐと谷澤がバラエティー的に「胸を揉んでいいキャラ」になってしまいそうだ。
「谷澤はアイドル時代からガッツがあり、本人が言っているように番組を盛り上げるためならカラダを張ることをいとわないタイプ。それが現場で『バラエティーを分かっている』『笑いのためなら無茶が通じる』と判断され、三村さんのような暴走につながってしまっている部分もある。しっかり一線を引ければいいのですが、先輩や有力な芸人が相手だと難しいでしょうから今後のエスカレートが心配な部分はあります。セクハラ的な言動を拒絶すれば『こいつは分かってない』と判断され、オファーが減ってしまうような悪習が芸能界にはあり、それを変えていかなければ改善されない問題なのかもしれません」(前同)
笑いのためにセクハラ的な場面があっても相互の了解があれば問題ないだろう。だが、唐突なセクハラにまで文句を言わないことが「バラエティーを分かっている」などと評価される業界の風潮はおかしい。芸能界の常識は世間の非常識ともいわれるが、こうした業界の慣習を変えていくべき時期に差し掛かっているのかもしれない。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)