最近、元気がないと言われても、日本が風俗大国であることには変わりないだろう。
それでは、その日本で一番の風俗タウンといえば、どこなのだろう? やはり歌舞伎町を有する新宿区だろうか。それとも、数多くの風俗ビルが建ち並ぶススキノか…。
「風俗マスコミで働く者の間では、愛媛県松山市ではないかと言われることが多いです」(某風俗誌編集者談)
意外に思えるかもしれないが、愛媛県松山市は中心地の松山市駅の半径5キロ内にデリヘルが100軒以上あるのだ。
「ピーク時は200軒以上あったのでは? というのも、現地の情報誌にそれだけの広告が掲載されていたので、“もぐり”を含めるともっとありました」(地元事情通Kさん談)
さらに、温泉で有名な道後には、ファッションヘルスが入ったビルやソープランドがいくつも建ち並ぶ風俗街がある。
「地域柄、ユーザーは観光客がほとんどやけど、もちろん、地元の人も利用するので、イロイロな“からくり”がある」(Kさん談)
どういうことか? まず、基本的に働いている女の子は地元の子が多く、顔バレはマズイ。そのため、店の指名パネルにもモザイクが入っているのである。つまり、部屋で会うまで顔がわからないという…。
また、地元の人の接客はできないので、それを回避するシステムもすごい。あるヘルスでは、まずスタッフに「そちらでお待ちください」と座る椅子を指定される。その席は防犯カメラによく映る席で、その映像は嬢の待機場のモニターに映る。そして、「知り合いじゃないので接客できます!」と立候補した嬢の写真パネルを持ったスタッフが「今、ご案内できるのは、この子です」という流れなのである。小さな町ならではの工夫か。
さて、このような“正規”の風俗店も魅力的であるが、松山市が日本一の風俗タウンだと評価される所以は、中心地の直線距離で3キロ程度の区域に3箇所も“ちょんの間”街があることだろう。
まず、有名なのは夏目漱石の『坊っちゃん』にも出てくる“道後”だろう。道後温泉本館の裏手にあるネオン坂の両サイドには多くの飲み屋…の顔をした置屋があった。
「そう、過去形です。土地開発で多くが姿を消してしまって、今では2、3軒残っているだけやけん。たぶん、他の場所…マンヘル的に営業しているのでは?」(Kさん談)