それよりもショックを受けたのは久住のアイドル時代のファンだ。番組のコンセプト上、久住がキスすることは分かっていただろうが、あまりの生々しさだったために以下のような声が数多く上がった。
「おふざけ程度かと思ったら、これはひどすぎる」
「初対面でやるキスじゃねーぞ」
「ドラマならわかるけど、久住小春として出演してる番組でこれはダメ」
「これ前戯レベルじゃん」
「久住の慣れた感じが悲しすぎる…新人AV女優の方が恥じらいあるぞ」
久住といえば、モー娘。脱退後にラジオ番組で「アイドルは男の人に媚びを売っているみたい」「モー娘。はステップだった」などと発言し、アイドル時代の活動を否定するかのような物言いをしていた。それでも健気に久住を応援し続けているアイドルファンは少なからずいたが、濃厚ベロチューがさらなる追い打ちとなってしまったようだ。
久住にすれば、濃厚キスは「もうアイドルではない」という気持ちのあらわれでもあるのだろう。だが、今も世間では「元モーニング娘。」として認識されているケースが一般的。『CanCam』（小学館）の専属モデルとして活動しているものの、ほかの仕事は深夜ドラマ出演やバラエティー単発ゲストなどが多く、アイドルとしての活動を打ち消すほど活躍できているとは言い難い。であれば、アイドル時代のファンを大事にするのも利口な戦略だと思うのだが、むしろ毛嫌いしている印象が深められたともいえそうだ。
もはや完全に「アイドル時代のファンを切り捨てにかかった」といっても過言でない今回のベロチュー騒動。これは彼女の今後にプラスとなるのか、それとも取り返しのつかないファン離れを招いてしまうのだろうか。
（文＝佐藤勇馬／Yellow Tear Drops）
