「全部、出たと?」はヒワイ? 広瀬すずの出演CMに苦情でセリフ差し替えに


 同じようにドキッとするセリフを使ったCMは数多く存在し、近年では一昨年に放映されたアサヒビール「クリアアサヒ プライムリッチ」のCMで松下奈緒(30)の「リッチしよう」というセリフが「エッチしよう」という言葉に聞こえるとして賛否を呼んだ。こちらも放映からしばらくして「リッチしよう」のセリフがないバージョンに変更されている。

 また、同じく一昨年に放送されたきのこメーカー「ホクト」のCMでは、きのこの精に扮した要潤(34)が人妻役の鈴木砂羽(42)の耳元で「普通のきのこと立派なきのこ、味がいいのはどっち…?」などとささやきつつ彼女の手を自らの股間に導き、ぶなしめじを握らせるというユニークな内容で物議を醸した。「面白すぎ」「きのこがこんなに印象に残るCMは他にない」などと大ウケだった一方で「子どもに見せられない」「ストレートで下品」などと苦情も殺到し、程なくして放映中止に追い込まれている。

 最近も結婚式場情報サイト「すぐ婚navi」のCMで俳優の斎藤工(33)が「したいの? したいの?」と迫ってくる演出が「ヒワイすぎる」「ドキッとして良い」などと賛否を呼びつつ話題になった。

「下ネタを連想させるフレーズを使うことで視聴者の関心を引き寄せるという手法は、CM業界では昔からある定番のもの。特に珍しいことではないですし、直球すぎる『ホクト』のようなケースに比べれば広瀬のCMは特に過激というわけでもない。ですが、今回は出演者が16歳の少女で清潔感が求められる食品のコマーシャルだったということもあり、一部視聴者の反発が強かったのでしょう。しかし、一定の話題になってからクレームを予期して用意しておいた別バージョンに変更するのはよくあることですし、それほどインパクトがあったという意味では広告として成功ともいえます」(広告代理店関係者)

 どうやら広告業界では日常茶飯事のことのようだが、インパクト勝負がエスカレートしていけば大炎上してしまうことにもなりかねない。だが、無難すぎる演出で何の話題にもならなければCMとしての価値がない。その難しいバランスの揺れ具合が、今回のセリフ差し替え騒動につながったといえそうだ。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops

men's Pick Up