鳥居マークに似ているが、タテすじが入っていて“円”にも見えてしまうのは、記者が不謹慎なのだろうか?
魑魅魍魎にして奇奇怪怪 、カオスな空気が漂う風俗ビル、風俗マンションを訪ね歩くシリーズの1軒目は、名古屋にあるあのマンションだ。
名古屋駅から地下鉄で1駅の伏見駅近く。広小路通りに面し、歓楽街からは離れたオフィスビルの並ぶ街に建つ茶色いレンガ張りの細長いマンション。外観はまったく普通のマンションと変わらないのに、そのマンションには昼間から多くの男女が出入りする。入っているのはオフィスではなく、風俗店だ。
東京や大阪では15年程前には多く存在したマンション型ヘルスも、その多くが新風営法改正に伴い自主廃業したり、マンヘルからデリヘルへと業態を変えた。しかし、名古屋のこのマンションは当時とほぼ変わらずに今でも多くの風俗店が入っている。
マンションは二棟の建てものからなり、それぞれ地上13階建てで入居数124戸。そのうち約90戸が風俗店及びそのプレイルームとなっていて、密度だけを考えれば、まさにちょんの間並みに凝縮された濃厚な風俗地帯であろう。おそらく、日本一の風俗マンションに違いない。
ゴミもちらかっておらず、きれいに掃除されているエントランス。他のマンションと違うのは、住居表示が風俗店の名前になっていることくらいだ