日本映画界のトップ女優たちに囲まれながらも、ひときわ輝きを放った大島。しかしその一方で“アイドル感”の強さは否めないとの声もある。
「大島さんが選ばれた優秀助演女優賞には、小林聡美さん(『紙の月』)、竹内結子さん(『ふしぎな岬の物語』)、富司純子さん(『舞妓はレディ』)、そして最優秀賞の黒木華さん(『小さいおうち』)がいました。小林さんと竹内さんは黒のドレスで、富司さんと黒木さんは着物姿で出席しており、いずれもシックな装いでしたね。それゆえ大島さんの大きく胸元の開いたドレスはインパクトがあったものの、どこか浮いた感じにも見えてしまいました。
アメリカのアカデミー賞では半裸のような刺激的なドレスを着る女優も多いですが、日本ではそこまでの衣装はなかなか見かけません。特に今回の授賞式では、『ホットロード』で新人俳優賞を受賞した能年玲奈さんの大きなドッド柄が個性的な赤いドレスや、『私の男』で優秀主演女優賞に選ばれた二階堂ふみさんの全身シースルーながら露出の控えめな衣装などユニークな格好が目につきました。そんな中にあって、ウェディングドレスのような姿で登場した大島さんには少し場違いな印象を抱いた視聴者もいたのではないでしょうか」(映画関係者)
セクシーな装いで会場を彩った大島だが、その華やかさがかえって悪目立ちすることになってしまったのかもしれない。しかしそれはアイドルとして一時代を築いた彼女の特徴だろう。そしてその“華”こそが、ほかの女優にはない個性ともいえる。何事にも動じない強心臓を持つ大島には今後も率先して大人の色気をふりまきながら女優業に励んでほしい。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/)
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