先日、アメリカのユタ州で開催されたインディペンデント映画の祭典である「スラムダンス映画祭」において、あるショート・ドキュメンタリーが公開され、話題を呼んでいる。タイトルは、『ドルフィン・ラバー』(監督:カリーム・タブシュ)。1970年代、イルカと恋に落ち、なんと性行為にまで及んでしまったマルコム・ブレナー(63)による当時の独白記録だ。
現在作家として活動するマルコムが、雌イルカのドリーと出会ったのは1971年。当時、フロリダ州の大学に通う学生だった彼は、州内の「フロリダランド」というテーマパークで学業の傍ら撮影の仕事をしていた。そのフロリダランドのイルカの施設にいたのがドリーだった。
初めて二人(正確には一人と一頭だが)が出会ったとき、ドリーはマルコムを警戒して距離をとっていたという。しかし、やがて彼に近づくようになり、二人の体が触れ合うと関係は変化していく。彼は、映画の中でその瞬間のことを次のように語っている。
「最初は頭を撫でて、それから背中、尾びれ、そして尻尾に向かって手を動かしていったんです。すると、彼女がゆっくりと回転してお腹の方を上にしはじめ、私の手がちょうど彼女の性器の割れ目に触れたとき、ピタリと止まったんです」
“そこを触って”というドリーの意思表示。雌イルカの積極的なアピールに最初は戸惑っていたマルコムだったが、何度も繰り返すうちに彼の中にもある思いが生じはじめる。
「もし彼女が人間の女性だったらと考えたら、ためらう理由なんてない」
それからというもの、毎日テーマパークの閉園後にマルコムとドリーは逢瀬を重ねたという。映画の中では、彼らがどんなかたちでセックスをしたのかアニメタッチで分かりやすく描かれているが…。ここでは詳細を控えよう。ちなみに、フロリダ州には獣姦禁止法があるが、それが施行されたのは2011年からなのでマルコムの行為は法的にはセーフである。