「いつの時代のテレビも新鮮なキャラクターを求め続けるもの。その結果、ローラが登場したわけです。彼女のキャラクターは斬新で刺激的でしたから。しかし、彼女の二番煎じ三番煎じを狙うタレントたちによって形成された今のブームで、今後もタレントとして活躍できるかどうかは本人の努力次第でしょう。単純にブームに身を任せていては難しいと思います。ハーフタレントかどうかは別にして、新たなキャラクターが出てくるのは間違いないですから。特にバラエティでは若い女性タレントの入れ替えが激しいので、よほど評価される点がないとタレントとして活躍するのは大変でしょう」(前出)
『しゃべくり~』の中では、芸人たちによるバラエティのノリに合わせたリアクションをとっていたマギー。美貌やスタイルが評価されるモデルを本業にしながら、バラエティに出演する際には、タレントとして仕事をこなそうという意識があるのだろう。しかし、モデル業に対してストイックすぎることで有名な彼女に対して、その本音を試すための夜食グルメ企画が始まると、モデルとしての思いとバラエティのノリに対応しようとする気持ちの間で揺れ動く様子を見せていた。
日頃から食事に気をつけ、夜はほとんど炭水化物を食べないと語るマギーに用意された夜食グルメのコーナー。しゃべくりメンバーが紹介したのはカレー、ラーメン、豚丼といった高カロリーなメニューばかり。いずれもメンバーがイチオシする絶品料理で、スタイルの維持にストイックなマギーの心を揺さぶった。しかし最終的にはしゃべくりメンバーたちの誘惑に負け、マギーがすべての料理を食べてしまうかと思われたが、彼女はラーメンだけには口にせず。「悔しいから食べない」と言って頑なに箸をつけなかった。
バラエティ番組の企画の中でも自らのモデルに対する意志の強さを示したマギー。その負けず嫌いな性格は、ある意味でバラエティのノリを無視した結果を生んだのかもしれないが、それだけ彼女が正直で真面目なだけともいえる。そんなマギーの性格が今後バラエティでどう評価されるか。抜群のスタイルとルックスを誇るハーフタレントたちが大勢活躍する中、ブームを締めくくる存在になるには、そのストイックさがポイントになりそうだ。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/)
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)