円安でコピー版バイアグラが高騰


 たとえば、3年ほど前の1ドルがまだ90円代の頃には4錠入り1箱が1600円程度だったものが、現在では1800円以上、200円以上も高くなっている。ある業者ではまとめ買いでのお得なセットを用意しているが、それでは以前は7箱で2900円程度だったのに、現在では約3700円という状況。実に800円近くも値が上がっているのだ。

 たしかに、それでも本家のバイアグラなどよりもずっと安いのであるが、消費税アップや諸物価の値上がりなどで厳しい状況にある中高年には打撃である。

 あるコピー薬愛用者の男性(48)は、「最近では、ニュースなどで円相場を見るたびにため息が出る」という。

「円安になると、『また高くなるのか』と悲しくなりますね。今まではまとめ買いしていましたが、これからは割高ですけれど1箱ずつ買うようになるかもしれません」

 こうした状況の中で、安倍政権はいきなり解散総選挙などと言い出した。そして、その選挙公約に、今度は円安対策を盛り込むという報道まで現れている。

 まったく何ともふざけた話である。これまでアベノミクスとやらでさんざん円安を進めておいて、今度は手のひらを返すように円安を抑制する対策をとるというのだ。

 そもそも、自民党がこの20数年の間にやったことで、庶民のためになったことというのはあるのだろうか。80年代末にバブルが崩壊して世の中がおかしくなって以来、福祉は削られるばかりだし、サラリーマンの給料は上がらない、派遣などの非正規労働が増えて生活はドンドン不安定になった。そしてまた、世の中をかき回しただけのアベノミクスを「大成功」などと自画自賛していたかと思うと、その反省も総括もないまま解散総選挙。そして公約に円安対策とは、本当に国民を舐めきっているとしか思えない。

 その円安対策が成功してもとのようにコピー版ED役が安く買えるようになったとしても、今度は消費税10パーセントなんてことになったら、もう生活の危機だ。まったく、お先真っ暗である。
(文=橋本玉泉)

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