実際、岡本の言うようにアイドルに処女性は不可欠とされてきた。だからこそAKBグループは「恋愛禁止」を掲げて、ファンに“純潔”をアピールしているのだろう。
アイドル本人にとっても、処女アピールはファンをつかむための重要な要素だ。AKBグループだけみても、AKB48の島崎遥香(20)が18歳当時に「好きな男の子なんていなくていいじゃないか! 私だって18にもなって付き合ったことないよ!」とSNSで公言をしたほか、デートすらしたことがないと発言したSKE48の松井珠理奈(17=AKB48兼任)や、ドラマで生まれて初めて男性とキスをしたというSNH48の宮澤佐江(24=SKE48兼任)など、処女宣言をしたメンバーは数え切れない。
その一方、アイドルに処女性を求めるべきではないとの声も根強くある。恋愛が発覚したメンバーはファンやマスコミによってヤリ玉に挙げられ、精神的に追い詰められた末に「丸刈り」などといった過激な方法で謝罪することもある。年頃の女の子が恋をするのは当たり前のことであり、人として普通に恋愛をしただけで犯罪者のように扱われるのはおかしいという意見だ。
また、期待を持ちすぎるとファンの落胆が大きいという見方もある。過去には「男性と付き合ったことがない」「携帯アドレスに登録している男の人はお父さんとお兄ちゃんだけ。男友達もいません」と宣言していながらファンとの肉体関係が発覚したHKT48の指原莉乃(21)や、恋愛に奥手で「付き合い方すら分からない」と発言していながらAKBグループ運営会社の社長(当時)との不倫がスクープされた元AKBの河西智美(22)など、処女アピールが虚しい結果になってしまった悲惨な例が多々あった。
また、スキャンダルでAKBを脱退した米沢瑠美(23)のように、卒業後のインタビューで「AKB時代に彼氏がいたことは全然ある」とネタばらしをしてしまうケースもある。