金髪の20代美女と格安で本番まで 「金髪パーティー」の隆盛と消滅


 若くてしかもルックスもスタイルも抜群の金髪女性とプレイできるというからには、料金も高いのではと思われるかもしれない。しかし、実際にはむしろ割安だった。当時の様子を記録した筆者のメモを見ると、1プレイ当たり1万2000円から1万5000円、2プレイでも1万8000円から2万円。なかには3プレイで1万8000円とか、2万2000円で回数無制限というパーティーまであった。本番無しのヘルスやイメクラに比べても、かなり安いだろう。

 この金髪パーティー、にわかに人気が高騰した。当初は都内数箇所と千葉の一部のみで開催されていたが、都内では新大久保や高田馬場、池袋、大塚、巣鴨。ほかにも埼玉や神奈川などでも開催されるようになった。

 そして週末などはお客が殺到し、夜の7時頃に電話しても、「本日はもう盛況なので…」と入店を断られるケースも頻繁になった。

 同時に、宣伝も激化した。通常、裏風俗であるパーティー系は、夕刊紙の三行広告などでひっそりと広報するのが普通であった。ところが金髪パーティーでは、三行広告はもちろん、風俗情報誌や実話誌の広告にも登場。さらに実話誌のパブリシティにも掲載されるようになり、実際の女性が下着姿で、顔出しの目線やモザイク無しで「貴方も来て頂戴」などというキャッチコピーと共に写真が掲載されたりした。

 そうした状況に、「裏風俗なのに、こんな派手なことをしていいのか」と、筆者は戸惑ったものである。

 そして、筆者の危惧は的中した。ほどなく金髪パーティーは次々に摘発され、90年代の終わり頃にはほとんど姿を消してしまう。その後、何度か細々と復活したものの、長続きはしなかった。最後に確認されたのは、2001年頃だっただろうか。

 現在、筆者の手元にある金髪パーティーのスタンプカードが残されている。スタンプを貯めると、プレイ料金が無料になるというものであったが、その前に閉鎖されてしまったため、筆者はサービスを受けることができなかった。
(文=橋本玉泉)

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