そして有村千佳は、この夏に行われた人気ゲーム『龍が如く』(セガ)に登場する女性キャラクターを選ぶ投票で見事1位に輝き、“大人気セクシー女優”となったのである! いまや彼女のTwitterのフォロワー数は9万にも近づき、その人気はメーカー専属の単体系女優をしのぐほどだ。
ただし、彼女がブレイクした作品を問われれば、多い時には月100本近く、出版不況で仕事が減ってしまった昨今でも月30本程度はAVを視聴し、普通の方々よりはAVを知っていると自負している筆者でも、ハッキリ「これだ!」と言えるものが思い浮かばない。当初は人妻、その後はさまざまな作品に出演するキカタン女優で、そして昨今は大人気痴女優と、有村千佳という女の子はとにかくいろいろな顔を持つAV女優なのである。
ちなみに、彼女が出演した作品の視聴者レビューなどを総括させていただくと、戸田○梨香似とも言われるルックス以上に褒め称えられているのが、その演技力。
筆者は最近、彼女の10月24日リリース作品『コスプレ中出し10連発!』を見たが、この作品で彼女は、ナース、部下を持つ一般職のOL、バニーガール姿の社長秘書、水泳部員、女子校生といった役どころで登場し、それぞれほぼカラミだけのショートストーリーながら、すべてのシチュエーションにおいて、見事にその役になりきっていた。時には痴女でフェラ抜きやファック、時にはご奉仕風に素股手コキ抜き、M奴隷で玩具責め、はたまた妹系痴女などなど、それはまるで“別人格”であるかのようなスゴさだった。
筆者的には、これが有村千佳最大の魅力だと思える。現在の彼女は痴女キャラでブレイクしているわけだが、彼女は単に痴女なのではなく、抜群の演技力でそれをこなしているにすぎない。もしも彼女が痴女だけの女優であれば、300本を超える作品に出演し、約4年以上にわたって活躍しているはずはない。彼女は、単体女優としての個性やテクや演技力も持ち合わせながら、作品によってはその個性を見事に消し去り、作品のカラーに染まり、その中で輝く。とにかく、有村千佳は次代を担うAV女優のひとりだと断言したい。もしも彼女をまだ知らないという方がいれば、是非彼女の作品を見ていただきたい。多分ソコにはAVのひとつの近未来が見えると思う。
(文=浅見光弘)
浅見光弘・プロフィール
果物系と呼ばれた古式ゆかしき某AV情報誌編集者として業界に携わり、ゆえあって今やひきこもり系ライターになっちゃいました…。