中国人観光客の間で大阪の裏風俗地帯『飛田新地』が人気観光スポットになっていると「週刊実話」(日本ジャーナル出版)が報じ、風俗ファンを驚かせている。
飛田新地は、小料理屋やスナックなどの形態をとり、個室で短時間にプレイする“ちょんの間”と呼ばれる店が多く存在する場所。そこへ中国人観光客が激増したのは一昨年からで、最近は中国のアダルトサイトでも日本の風俗が紹介され、武家屋敷風の料亭が立ち並ぶ飛田新地に興味津々の観光客が絶えないそうなのだ。タクシーに乗ると、行き先を「トビタ、トビタ」と喚き、デジカメで車内から店の様子を撮りまくるため、店頭に番人のように座っている婆様たちに怒られているらしい。ただし、中国人不可のちょんの間が多く、観光客の大半はこうした事情を知っているため、さすがに車を降りて遊ぼうとする客は少ないようだ。
どうしてここまで中国人観光客が日本の風俗に惹かれているのか? ひとつは日本製AVへの憧れがあるのだろう。経済が豊かになり、性に対しても開放的になったといわれていても、若者を除いた一般市民のセックス事情はおとなしいものだ。筆者が鶯谷の熟女系風俗で出会った中国人女性は、「オーラルセックスを知ったのは日本に来てから。男が性器をしっかり洗わないからフェラなんかありえない」と語っていたことから、日本製AVの中のセックスと実生活とはかけ離れているようだ。日本のAV女優・蒼井そら(30)が中国のオジサンたちに大人気なのは、彼女の美しさだけでなく、フェラやパイズリといったプレイへの憧れもあるのかもしれない。
日本の風俗への憧れは、なにも中国人に限ったものではない。アジア系労働者が東京に急増したのは、そのほとんどは不法ではあるのだが、1990年12月完成した東京都本庁舎の建設がキッカケのひとつだといわれている。妻や恋人を自国に置いて出稼ぎでやって来た男たちは、性欲の処理に困ってしまう。歓楽街を覗いてみれば、刺激的な看板が並んでいるのに外国人はお断り。日本のように性に対して開放的な国だからこそ辛かったことだろう。
筆者もそんなアジア系労働者に出会ったことがある。23年ほど前、渋谷センター街のファッションヘルスへ遊びに行った時のことだった。1階のエレベーターが開くとアジア系らしき男性が出てきて、看板をガンガン蹴り始めたのだ。オロオロと眺めていると目が合ったので、「ストップ、ストップ、やめた方がいい」と言うと、真っ赤な目でギロリと睨んで去って行った。その様子について馴染みの嬢に聞くと、「看板には外国人お断りと書いてないから、エレベーターで店まで上がってくる人がたまにいるけど、受付で断られてしまう。もちろん、日本語がちゃんと通じないから、『ノー、ノー』って追い返されちゃうの」と困り顔で言っていた。