「毎晩、違う人とセックスしてみたいと誰もが夢見ていたことを、『LovePalz Club』が実現しました!」
コンピュータを介したバーチャル・セックス・サービスの提供、および大人のおもちゃの開発・販売を行っている台湾のLovePalz社が、これまでの出会い系SNSをさらに進化させた“セックスSNS”として、「LovePalz Club」なるサービスを間もなくローンチ予定だ。上記は、そのプレスリリースからの一文である。
LovePalz社は当初、遠距離恋愛のカップル向けにバーチャル・セックスを提供するサービスを行っていた。男女がそれぞれ専用のアプリをダウンロードし、同社が提供するオナホール(「ZEUS」)に男性が挿入すると、同じく同社提供のバイブ(「HERA」)が、男性の動きに対応して女性の中で動く、といった仕組みで、昨年の3月にリリースされた際には多いに話題になった。
これまで、恋人同士の間だけで使われていたこのサービスを、LovePalz Clubでは不特定多数の間で行えるようになったというわけだ。
この新しいセックスSNSは、Tinderなどの既存の出会い系SNSと同様、まずはプロフィールを登録・公開し、互いに気に入るとコミュニケーションが始められる仕組み。コミュニケーションの方法は、よくあるチャットやビデオ会話、そして“遠隔セックス”。
遠隔とはいえ、自らの手でなく、相手の動き(操作)によって快感を得られるという意味では、生殖を目的としなければ、もはやセックスそのものといっても過言ではない。彼らのプレスリリースの謳い文句通り、我々はこれから本当に“毎晩、違う人とセックスできる”のかもしれない。
しかも、通常のセックスより格段に安全に。
先日、Tinderを介して知らない男性と出張先のシドニーで知り合ったニュージーランドの女性が、一人の男性と会うはずが、3人の男性に輪姦された事件があったが(結局、証拠不十分により女性側が被害届けを取り下げた)、このセックスSNSでは、そんな事件は起こり得ない。
これはまさしく、セックスを気軽に楽しみたい男女にとって夢のようなサービス!…と言いたいところだが、筆者のように、この“未来のセックス”に興奮する者がいる一方で、憂慮する声もある。