──そういえば先日プチョンで行われたファンタスティック映画祭にも参加されてましたけど、現地での評判はいかがでしたか?
葵:白石監督のことに関してよく質問されました。アレは本当にワンカットで撮ったのか、みたいな(笑)。わたし自身のことに関しては、今までAV女優としては清純派的な売り方でやってきたのに、この映画でかなり変わった役を演じたことについてどうなのかっていうのはよく聞かれましたね。でも、新しいことをしてみようという意味もあったし、みんなにギャップを楽しんでもらえると思って受けた仕事だったんで、自分としては満足でしたね。
──今後は一般作への出演機会もどんどん増えると思いますけど、今後こういう役をやってみたいというのはあります?
葵:特にこだわることなく、どんな役でもアグレッシブに演じて行きたいなと思います。今回こういう役もやったんで、今までと比べてギャップのある役の方が面白いなとは思いますね。わたしは普通っぽいのが売りだったんで、葵つかさがあれこれと変わるギャップを見せていく方が、みんな楽しめるかなと思います。
──また白石監督から出演の声がかかったら?
葵:う~ん……(笑)。またお声がかかったらやってみたいんですけど、かなり難しいことを要求されたらどうしよう?
──ホラー映画に対しての抵抗みたいなのはあります?
葵:観る側としては、あまり熱心に観ないほうかも。でも基本的に変わった映画は大好きです。園子温監督とかの作品が好きですし。今回はまたそういった作品とも方向性が違うじゃないですか。
──演じる側として、ホラー映画は?
葵:AVの現場ともまた違っていて、抵抗がないといえばウソになるんですけど、作り手の方たちが、ちゃんとわたしのことを受け入れてくださるのであれば、どんな作品であろうと全然OKです。観てくださる方の中にはホラーや裸に抵抗のある人もいるんでしょうけど、それを越えてわたしを受け入れてくれる人がいるのなら、どんなにグロテスクな作品だろうと、頑張ってカメラの前に立つつもりです。
──では最後に、メンズサイゾーをご覧になられてる皆さんに一言。
葵:葵つかさのギャップというか意外性を楽しんでもらいたいですね。「つかさちゃんってこんなことも出来るんだ」っていうのを楽しんでいただけたらいいなと思います。これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします!
(文=テリー・天野/写真=辰巳ちえ)
■葵つかさ(あおい・つかさ)
1990年大阪生まれ。グラビアアイドルを経て、2010年にAVデビュー。12年には『女囚701号さそり外伝 第41雑居房』で映画初主演を果たし、現在もAVのみならずTVや映画、更には日本を飛び出して香港、台湾に進出するなど幅広く活躍中。
◆オフィシャルブログ「葵つかさのまだまだAoiよねぇ」(http://www.aoi-tsukasa.alicejapan.co.jp/)
■『ある優しき殺人者の記録』(http://satsujinsha-kiroku.jp/)
女性ジャーナリストのキム・ソヨンは、連続殺人事件の指名手配犯パク・サンジュンから連絡を受け、日本人カメラマンとともに廃屋と化したマンションへと赴く。ソヨンらの目の前に現れたサンジュンは、彼女らをマンションの一室に監禁し、カメラを回し続けるよう強要すると、事件の真相を告白していく。そこで彼が語ったのはソヨンとの過去の因縁と、誰もが想像し得なかった恐るべき殺人の目的であった…。
監督、脚本、撮影/白石晃士
出演/ヨン・ジェウク、キム・コッビ、葵つかさ、米村亮太朗
上映時間/86分
配給/ティ・ジョイ、日活
公開/9月6日(土)新宿バルト9他にて全国順次公開
※R15+