世の中にはテクニシャンなお姉さまにもてあそばれたいと願う男性もいれば、ウブな妹ちゃんを自分色に染め上げたいと願う男性もいるだろう。究極的にはそのどちらも手に入れるのが一番だが、かと言って美人姉妹の両方と付き合うとなると、まず知りあうことすらハードルが高い。そして運良くお知り合いになり、お付き合いしても両者を同じように愛するのは、体力的にも精神的にもキツイことは当然。姉妹丼はフィクションの中にしか存在しないのかと、打ちのめされる人もいるだろう。そんな時こそ、ヴァーチャルで体験するのが一番だ。今回紹介するのは、その名も「色っぽい姉」・「初々しい妹」だ。ある意味男の夢を叶えたとも言えるこれらホールの神髄を知るべく、トイズハート社・常務取締役の石田貴之氏と商品企画部の小林良治氏にお話を伺った!
──両方買えば、姉妹丼も体験できてしまいそうなネーミングのオナホール「初々しい妹」と「色っぽい姉」のふたつ。今まで紹介してきたものに比べ、短く太いなという印象を覚えますね。
小林 そうですね。もともと、「@15」や「R-20」を使われたユーザーさんたちから、奥に届かないという声があったんです。そのようなユーザーさんからの意見を受け、分厚くて短いものを製作しようと考えて設計しました。ホールは基本的にその重量で価格が変わってきます。値段が安いホールだと比較的短く細いものに、高いホールは長くて太いというのが多いです。しかし、高いホールは容量が多い分長いものが多く、奥まで届かず達成感が足りない。かと言って安いホールだと、肉厚が薄くて、いまいち挿入感が良くないんです。
石田 まず、そのふたつの長所を兼ね備えたものという基本コンセプトを固めた上で、内部構造について話し合いました。ひとつは、比較的挿入口を大きくし、さまざまなギミックを持っているホール。そしてそれとは対照的に、キツめな挿入感で、密着度を高めたホールを。それぞれ内部構造を変え、作ることが決定しました。その時にイメージしたのがテクニシャンな姉と、若い妹なんです。
──「初々しい妹」「色っぽい姉」は両方とも正面から見た女性器の形ではないように感じますね。
小林 発売当時、ホールの形はもっとビラビラなどがついているリアル志向ものが多く出回っていました。それを抽象化したものが「17系」だったりします。しかし、本来自分はそこまでホール然とした形が好きではありませんでした。あくまで、ホールはツールであり、そこにビジュアルはあまり求められていないと感じていたからです。しかし、シンプル過ぎても寂しいため、ある程度女性を意識した形を取り入れたいと考えました。そこで、挿入口に滑らかな曲線を描かせ、そこが割れ目や、お尻、もしくは谷間を連想しやすいこのビジュアルにしました。
石田 あまり女性器を連想させないようにしながらも、女性の体を想起させる形にしています。入り口の穴より両サイドが出ているのが成型上難しかったのですが、そういう部分もできるだけこだわりたいと工場と相談を重ね、成功しました。
──なるほど、確かに直接的ではないにしろ全体からエロスが感じ取れます。では、内部構造の説明に書いてある「3Dウェイブ」にはどのような意味が?
小林 まさに3Dですね。360度、X軸Y軸Z軸でもゆがみがあり、「ねじれによる快感がありますよ」ということです。発売した当時はシンプルな一直線の内部構造が多かったんです。それが、技術が進歩し、ある程度自由な構造を形成できるようになり、このような複雑な形状になりました。人によって刺激を感じるポイントは違うと思いいますが、例えば「色っぽい姉」だったら、通常の挿入に加え、手で回転させていただくことで、さらに快感のポイントを押さえることができるんです。
──さらなるエクスタシーを感じることもできるわけですね。これらふたつの商品にはどのような違いがあるのでしょうか?
小林 「色っぽい姉」で自分が目指したのは、多様な刺激を与えてくれるホールです。初めはスパイラル状にしてねじれでゾクゾクと挿入する感触を、中腹では突起でゴリっとした刺激を、そして最後にカリフィニッシャーが付いています。3種類のそれぞれ違った刺激を感じられる高刺激を楽しむホールですね。
「初々しい妹」は大口径の挿入口ですが、全体的にキツメの挿入感が好きだという方に合わせて、少々内部を細くしています。中にはイボとヒダを設置し、ピストンするたびに上下左右から密着してくるリアルな感触を目指しました。こちらは「色っぽい姉」に比べると程良い刺激のため、自分のペースで楽しんでいただけるかと思います。
──「色っぽい姉」が高刺激系、「初々しい妹」はマッタリ系となっているのですね。このような複雑な内部構造は、どのように思いつかれるのでしょうか?
小林 世の中にはさまざまなホールが存在しています。実際にそれらを使い、その経験を元にデザインしています。またホールだけでなく、本物の女性との行為に及んでいる時の経験も使いますね。たまに「これは!?」と思う方がいた場合には、手で確認したりしますよ(笑)。
──本物の女性までも参考にするとは! 道理でリアルなわけです(笑)。常にどうすれば快感がもたらされているのか考えられているんですね。
小林 「色っぽい姉」のように膣の内壁が一部飛び出している女性もいました。指を入れると猫の舌のようなザラザラ感があり、それに引っ張られて奥へ奥へと誘導されるんです(笑)。でも設計する際は、私だけでなく、テスターからの意見も参考にしています。外から情報をもらわないと、何が気持良いのか分からなくなってきますから。
──なるほど、ところでこのふたつはどちらが人気なのでしょうか?
石田 ネットでは「初々しい妹」で、リアル店舗では、「色っぽい姉」の方が人気があります。販売店の店員さんには「妹は本当に売れているんですか?」って聞かれるんですよ。両方を比べると、「初々しい妹」の方が販売数は多いですね。
小林 「初々しい妹」はネットでものすごい数が販売され、それに比例するように意見がインターネットの掲示板で書かれますね。そして、その感想を読んだ人が買ってくれるというサイクルになっているのかもしれません。レビューが少ない「色っぽい姉」はネットではちょっと弱いですね。
──ふたつともにそれぞれの性能があるにもかかわらず、人気に差があるのはなぜなのでしょうか?
石田 「初々しい妹」は、”覚醒”と呼ばれる形状変化が最も分かりやすく発動するためではないかと思います。
小林 「色っぽい姉」に比べ「初々しい妹」は内部構造が若干シンプルなため、変化が分かりやすいんです。
石田 本当は「色っぽい姉」も覚醒するはずなんです。ぜひ、「姉を覚醒させた」というユーザーさんに声を上げてもらいたいです(笑)。あとはネーミングのイメージでしょうか? やはりテクニシャンな姉よりもうぶな妹の方が、”覚醒させがい”があるのかもしれません。社内では、「色っぽい姉」のほうが好評なんですけどね。
──”覚醒”するというお話が出ましたが、基準となる回数などはあるのでしょうか?
小林 人それぞれ変わってきますね。
石田 おそらくですが、使った回数というよりも長く使っていく中で形状変化が起こり、その過程で自分の感覚にピンポイントでフィットする瞬間があるのだと思います。
小林 例えば、2週間で”覚醒”し、1週間その快感が続くが、それ以後は快感が落ちるため、買い換えるという方もいると聞きました。
──なるほど、10回使って自分の感覚にぴったり合う人もいれば、5回の人もいる。はたまた20回以上使っていないとダメな人もいるわけですね。そしてその時間もずっと気持ちいいと感じる人もいれば、数回でその覚醒状態が終わる人もいると。
石田 そうですね。また、いくら使っても覚醒しないという人ももちろんいます。本当に人それぞれです。また、製品によっても違うそうで、「R-20」では覚醒するが、「初々しい妹」ではダメだという方もいますね。
──個人によりサイズは異なりますし、快感を覚える部位も異なるでしょうからね。
石田 当社ではまだ覚醒したという社員がいないため、「色っぽい姉」と「初々しい妹」も”覚醒”するか確認しようと関連会社の社員に配り、確認してもらったりしていますよ。みなさん喜んで持って行かれるそうです。プライバシーの問題もあるため、誰が持って行ったかは分からなくしているのですが、会うとあいさつをされるんです(笑)。
小林 私も社外の友だちにも渡したりしています。始めはちょっとけげんな顔もされるのですが、そこからハマった人も大勢いますよ。ローションをせがまれたりして困っています(笑)。
──テスター、モニターを経てユーザーになっていただいてるんですね(笑)。
(文=明日春人)