ぽんこつわーくす著「からふるはーべすと」
久しぶりの、18禁マークなしのソフトエロ漫画の紹介です。と言っても実用度満点なのでご安心を。
エロ漫画には色々なシチュエーションジャンル分けがあります。例えばOLものとか、大学ものとか、人妻ものとかですね。その中の一つにあるのが「田舎えっちもの」です。
ようするに「田舎」を舞台にして性生活を描いた作品。なんでわざわざ田舎かというのはもう説明の必要もないですよね。ようは「田舎といえば娯楽がない」「娯楽がないなら体一つで楽しめるえっちが一番!」という発想からです。
このぽんこつわーくす氏の「からふるはーべすと」は、まさにそこにスポットを当てた作品。出てくる女の子たちのほとんどが、あけっぴろげで豪快。「えっち楽しいじゃん!」と言わんばかりに都会から来た青年を翻弄してくれます。これこれ、この開放感を求めていたんですよ!
個人的に一番好きなのは、ヒロインではなくクラスメイトの田中さん。軽トラを運転して畑仕事をする生粋の農家のバツイチ(!)ですが、それはもう脳天気に主人公とエッチしちゃうんですよ。理由はもちろん楽しいから。
日本の田舎の風土と「性」ってものすごく親和性がいいんです。今はほとんどなくなりましたが、夜這い文化があった町もありましたし。性はタブー、という考え方は近年になって広がったもので、ある一定のルールを守っていればエロいことしてもいいんじゃね、的な「性の明るさ」は日本人の心の中にほんのり残っています。さすがに手は出さなくても、艶笑譚的な「えっちなことって楽しいよね!」という気持ち、どこかしらにあったりするんですよ。
これがうまい具合に最近、エロ漫画の世界でも復帰中。昔からあるジャンルですが、明確化して一大ジャンルになり始めています。短篇集などでも一編だけ田舎えっちマンガが載っている本も増えていますね。需要、高いと思いますよ、田舎えっち。
ぽんこつわーくす氏のこの作品が優れているのは、単に田舎でえっちがしたい、という部分にだけスポットをあてるのではなく、農家ならではの生活をきっちり描き、かつ奔放な女性たちのエッチに巻き込まれながらもヒロインとの純愛を貫くところです。
特に、一度都会に戻ってしまうにもかかわらず、最終的に田舎に戻ってきて農作業しながら家族を守り、エッチな日々を送るというシーンには「幸せ」を感じました。
田舎エッチは「楽しい」が一番。楽しいと感じるのは「幸せ」だから。この幸せ、是非噛み締めて!
しかし、この手の流され系男子は本当にダラしなくて女の子に振り回されまくりですな。いくらあけっぴろげな田舎生活とはいえ、嫉妬に巻き込まれると怖いぞー?
(文=たまごまご/たまごまごごはん)