「坂上さんには毒舌のイメージが視聴者の中に定着していますからね。番組制作サイドとしては、そんな坂上さんの別の顔を撮りたいのだと思います。“あの坂上忍がデレデレしたところを見せている”となれば、視聴者の気を引くことができますからね。だからこそ坂上さんの番組には、若くて綺麗なタレントがアシスタント的に登場するのでしょう。さらにいえば、坂上さんは本当に素直な人ですからね。自分の気に入っているタレントさんが共演者にいるのといないのでは、撮影に望むテンションが全然違うそうですよ」(バラエティ放送作家)
坂上がMCを務める『バイキング』(フジテレビ系)にも、以前から彼が好きだと公言していたホラン千秋(25)がレギュラーメンバーとして座っている。また、同番組でレギュラーに抜擢された野々村真(50)も、坂上の「お友達枠」として選ばれたと坂上自身が認めている。こうした現象には、まだまだバラエティに不慣れな坂上に対して、やりやすい舞台をできるだけ整えてあげようという番組スタッフの思いが見えてくる。
一気にバラエティ界の寵児に上り詰めた坂上。忙しさのあまり夏休みなど1日もないと嘆く彼だが、これだけ自分のお気に入りに囲まれながら仕事をしていれば楽しいに違いない。毒舌キャラで売れたことによって、快適な仕事環境を手にするとは、坂上忍もなかなかの策士のようだ。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/)
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)