2012年からの第2次安倍内閣で大々的に取り上げられ広まった経済政策「アベノミクス」三本の矢。その成否は後世の歴史家に委ねるとして、その言葉がAV界に光明をもたらした事は間違いない。それがAV女優・阿部乃みく(あべのみく)の誕生である。
阿部乃みくがデビューしたのは2013年10月頃だ。“頃”と記したのは、完全な企画女優としてデビューし、同時に4作品をリリースしていることに由来する。その中には『Perf○meの○ち激似ショートカットの似合う可愛い素人娘に生中出し みく』といった作品もあり、ショートカットがチャームポイントであったことを物語っている。筆者が阿部乃みくを発見したのは、その1カ月後にリリースされた『SEX奴隷旅行』であった。まさに性奴隷の如く温泉宿で男に命じられるまま大人しく肉便女になる彼女の姿は、衝撃的なほど卑猥だった。ちなみに彼女のブログは2013年7月から始まっており、“AV女優”として活動し始めたのはその頃であると推察される。
そんな阿部乃みくだが、ブログやフォロワー数1万人を越えるTwitterを見て分かることがある。それは彼女がアニヲタであること。なるほど、あのちょっと鼻声なアニメキャラのような口調は、そういうことであったのか、と妙な説得力を持つ。作品的にも、彼女はそんな趣味を活かすように『ヒロインイメージファクトリー ミスティックレンジャー(ミスティックブルー)』、『Charge on themis-titan soldiers-』、『電影戦隊チャージマン チャージマーメイド&フェニックス前編』、『ヒロインキラー ~徹底討伐~4ウィングピンク』、『【実写版】対魔忍アサギ~陰謀の東京キングダム~』といった特撮ヒロインAVを制作しているGIGA作品を始め、アニメをモチーフにしたAV作品への出演も多い。筆者が初見した作品で彼女は大人しい女の子のイメージだったが、その後の作品ではハイテンションな元気娘であった。つまり、演技達者なポジティブ系腐女子なのだろう。よくヲタクは寡黙であると誤解されがちだが、じつは非常によくしゃべる人が多い。特に趣味のことに関してはまくし立てるように話すタイプも多く、彼女もその部類に属すると思われる。
また彼女はブログでザーメン好きを公言している。『べろちゅう少女のチンポ狩り』、『ものすごい舌上発射ごっくん 阿部乃みく』、『スペルマ妖精11 美女の精飲』といった作品にも出演しており、ブログでの“ザーメン好き”の言葉に偽りなく、テンション高く笑顔で精液を飲みまくる姿を見せてくれる。その飲みっぷりは非常に痛快のひと言! 阿部乃みくのザーメン物をまだ見たことがないという方は、是非こちらもお楽しみいただければと思う。
女性ファッション誌がこぞって2014年流行りの髪型はショートカットであるとしている。また日本のヲタク産業は時にクールジャパンなどとも呼ばれ、経済効果が高いとされる。さらにマニア度は高いが根強い人気を誇るザーメン物に喜んで出演と、そんな“3本の矢”を備えた阿部乃みくは、AV界に好景気をもたらす存在であると断言したい。もちろん、筆者の希望的観測だが…。
(文=浅見光弘)
浅見光弘・プロフィール
果物系と呼ばれた古式ゆかしき某AV情報誌編集者として業界に携わり、ゆえあって今やひきこもり系ライターになっちゃいました…。