「ゾンビは苦手なので映画やドラマは観たことがないんです。でも、監督が自由にやらせてくれる方だったので、手探りで自分なりのゾンビを演じてみました。それがリアルだと思ってくれたら嬉しいな。コツというのはないけど、新人女優ではここまでできなかったと思う。恥じらいがあったらできへんもん(笑)」
なるほど、それで納得。彼女が演じたゾンビは、形式ばったおぞましいだけのリビングデッドではなく、どことなく悲壮感も漂う快楽に飢えた肉食ゾンビ。無駄な血しぶきも、飛び交う肉片も、悲鳴も一切なし。健全な女子が突如ゾンビになったら、きっとこんな反応なのだろうと思わせるものなのだ。
さらに見どころも聞いた。
「最初の潮をポタポタと漏らすシーンは我ながらリアルだなって思ったかな。内心、緑色の潮が吹ければ最高なのにって思ってたけど(笑)。もちろん、クライマックスの中出しセックスはじっくり見てほしい。ぐったりしながらも結構アクロバティックな体位をやったので、見ごたえあると思うよ」
そう話しながら「舌だけでも緑色にできへんかな?」と、メイクスタッフに問いかける彼女に思わず拍手を送ると、
「そんな褒めても何もで~へんで(笑)」
と、テレ笑いを浮かべた。そんな彼女の可愛らしさとノリのよさが本作の完成度を高めていることは確かだ。

話は逸れるが、正直な話、今のAV界は売上本数を見る限りは崖っぷち感は否めない。だからこそ、制作スタッフ、メーカー、出演者が一丸となって、これまでにない傑作を生み出そうと背水の陣で臨んでいる。数年前と比べ、現場の一体感はまるきり違うものになっている。映画やテレビのパロディだけでは終わらない、このAV版ゾンビ作品が誕生した背景には、そんな切実な現状もあることを知って欲しい。
さて、この作品は現在特設サイトにて、スペシャル動画と特殊メイク風景が期間限定で公開されている。怖いもの見たさでいいのでぜひ覗いてみよう!
※特設サイトはコチラから
(取材・写真(一部公式)・文=文月みほ)

女優:舞咲みくに◆メーカー:グローリークエスト◆品番:SGV-015◆時間:120分◆価格:3218円