「芸能人が見知らぬ売人から購入するのはリスクが大きすぎるため、彼らがドラッグを買うルートは限られている。そのため一つのルートが警察に解明されれば、芋づる式になってしまうのは必至。もしそうなれば口を割ったタレントは芸能界に居場所がなくなりますし、釈放後の身の安全も危うい。だからこそ逮捕された芸能人は絶対に口を割らないし、その見返りとして復帰をサポートする慣習が横行。結果としてクスリに甘い業界になっている」(芸能関係者)
といっても、これは大きな後ろ盾のある芸能人に限られる。酒井法子や田代まさしのように業界の有力者から見捨てられたタレントは、元のようなポジションに戻ることは不可能。薬物事件で口を割らずとも、業界から消えていった者は少なくない。
ASKA容疑者の復帰に関しては、どのような形になるのだろうか。コンプライアンス重視の風潮がある昨今の芸能界では、復帰は難しいのではないかともされているが…。
「大手人材派遣会社『パソナ』グループの社長がASKAのタニマチであることは、週刊誌でも盛んに報道されています。この社長と昵懇の仲にあるのが、芸能界に多大な影響力のある大手芸能プロの代表。この代表の圧力により、テレビではASKAのニュースを扱っても人材派遣会社の話題にはほとんど触れない。それどころか、社長とASKAの関係を報じる『週刊文春』(文藝春秋)の記事を引用しながら会社名を黒塗りで隠す番組まである始末。これほどの強力なパイプがあるなら、ASKAの復帰はさほど難しいことではない。御用メディアにCHAGEとの絆や本人の苦悩をクローズアップさせ、薬物中毒から立ち直る姿を美談に仕立て上げることもできる。少なくとも数年以内、世間の反応次第では執行猶予中の活動再開も十分にあり得る。良くも悪くも事件で注目度が上がってチャゲアスの評価が高まり、復帰作は大ヒットが見込めますから、いったん復帰が決まればレコード会社や代理店も手のひらを返すでしょう」(前同)
モラルや社会的責任は二の次、三の次。同じ穴のムジナが大勢いる芸能界では、大きな権力の庇護とゼニ勘定が復帰を左右するようだ。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)