「投票前や期間中に卒業を示唆したり、ネガティブな思いつめた発言をするのはメンバーの常套手段になっている側面がある。ファンにすれば『上位に入れて辞めさせない!』という気持ちになるのは当然。しかし、実際にそういった発言の後に辞めたのはごく少数。一部のファンからは、ファン心理を利用した“卒業するする詐欺”と揶揄されています」(アイドルライター)
その一例といわれるのが、SKE48の高柳明音(22)のケース。昨年、彼女は「来年、総選挙があったとして立候補制だったとしたらきっと出ません」とブログで表明し、最後の戦いであるとファンにアピールしていた。速報では暫定28位だったが、この言葉にファンが奮起したのか最終結果では23位にまでランクアップ。それを最後に今回の立候補はないと思われていたが、2月の「大組閣祭り」をきっかけに「SKE48をまだ引っ張っていける存在でありたい」と気持ちが変わったといい、今年の選抜総選挙にもちゃっかり出馬している。
また同じく昨年、AKB48の小笠原茉由(当時はNMB48所属=20)は総選挙の速報で64位以下の圏外という厳しい状況になると、自身のブログで「高校も卒業した今この総選挙次第で本気でこれからを考えないといけないと思ってます」と卒業の可能性を示唆。その影響なのか、最終結果では60位にまで順位を上げてフューチャーガールズ入りに成功した。
似たようなケースは多々あり、ファン心理を巧みに突いた戦略ではないかという見方が出るのもいたしかたない部分がありそうだ。
川栄のモバメが同じように戦略なのかは不明だが、ここまで選挙期間中に卒業を示唆するメンバーが続出すると、ファンもシラけてしまう。一部ネット上では「『売上がなくて困っている』と客に営業メールするキャバ嬢みたいだ」との厳しい声まで上がっている始末だ。その一方で「りっちゃんに去年の2倍投票すれば選抜に入れる!2倍投票頑張りましょう」というファンの健気な運動も起きている。果たして、この“卒業示唆”騒動が川栄の順位にどう影響するのか注目だ。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)