「速報」「合体SP」「延長戦」…テレビ業界で流行る“プチブーム”あれこれ

0516terevi_fla.jpg※イメージ画像:Thinkstockより

 テレビ業界に生きる制作者たちにとって、自分たちの番組を作ることはもちろんだが、他番組を見ることも仕事のうちだ。そんな中、テレビの世界だけで流行っている、演出にまつわるちょっとしたプチブームがあるという。

「最近よく見かけるのは、ニュース番組で使われる『速報』です。新聞のテレビ欄にも使われたりしますが、この言葉は即応性を求められるニュース番組に相性が非常に良い。『速報です』と言われると、まさに今起きたことと、とらえてくれるからです」(業界関係者)

 “とらえてくれる”というのはどういうことなのか。前出の関係者は「数時間前の事件や事故でも、『速報』と打ち出せるからです」と語ってくれた。何のことはない、言葉のマジックだ。別のニュース番組はもちろん、ネットではすでに話題になっていたりする事件も多いので気を付けたいところではある。他には、どんなブームがあるのか。

「『合体スペシャル』ですね。これはおそらく『お試しかっ!』と『Qさま!!』という、月曜よる7時と8時のテレビ朝日の人気番組が最初に始めたものと思われます。互いの出演者が一方の番組に出て、それぞれの固定視聴者を取り込む狙いがあります。日本テレビもそれにならって、『人生が変わる1分間の深イイ話』と『しゃべくり007』が合体したりしています」(前・同)

 そういえば『お試しかっ!』と『Qさま!!』は合体しすぎだ。それにしても、いったいどこまで効果があるのだろうか?

「視聴率の跳ね返りとしては、通常より2~3%は上がるものと思われます。ただ、最近はやはり連発しすぎで視聴者に見透かされている気もしますが…」(同)

 ほかには『バイキング』(フジテレビ系)などに見られる、しゃべっている人と情報(写真)の2画面合成や、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)や『ナカイの窓』(日本テレビ系)に見られる、ゴールデン拡大版の後、その日の深夜にレギュラー放送もオンエアするというもの。ゴールデンで泣く泣くカットした未公開シーンを放送する、いわゆる「延長戦」だ。

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