5月の合言葉は「ADいない?」 この時期、テレビ業界に忍び寄る人材不足とは…

0507overwork_fla.jpg※イメージ画像:Thinkstockより

 最近、牛丼チェーン大手の「すき家」が従業員不足によって一時休業を余儀なくされている問題が世間を賑わせている。また、2020年開催の東京オリンピックにともなう建設需要に関しても、それに見合う働き手が確保できないといった状況になっているようだ。

 こういった日本を取り巻く労働力不足の問題は、テレビ業界にも忍び寄っているという。特に深刻なのがAD、つまりアシスタントディレクターだが、その実情をテレビ制作に携わるスタッフに聞いてみた。

「この5月は大変ですよ。4月に入社して1カ月で辞めていく人が多いですからね。突然消えていったにせよ、事情を告げて辞めるにせよ、1人いなくなるわけですから、アシスタントプロデューサー(AP)が必死になって代わりを探します。だから、この季節の合言葉ですよ、『誰かADいない?』というのは。また、それもある程度キャリアを積んでいないと即戦力になりませんから、そこに“使える”ADという言葉が加わりますが」

 しかし、彼らはどうして辞めていくのだろうか?

「やはり一番は、仕事がつらいということ。以前よりは労働環境が改善されたとはいえ、いまだに寝られない、帰れないといった現状は変わらないですから。給料も思ったより安いというのもあるでしょうね。かつては稼げなくても、テレビに対する憧れや『こんな番組を作りたい』などの大志がありましたから、めげずに続けることもできたようです」(前出・制作スタッフ)

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