また、ストッキング好きに意外な人気を誇るのが、つま先部分。キュッと締め付けられたつま先や、ストッキングから透ける真っ赤なペディキュアに、ドキッとする人もいるハズ。薄手のストッキングなどはつま先部分が破れないように補強されていることも多いが、そのわずかに濃くなった部分とのコントラストがたまらないという人も多い。それに、女子のみなさんなら身に覚えがあるだろうが、ストッキングを履いている最中、ズレたり違和感があるとつま先の部分を引っ張ることがある。その仕草や、少しだけ締め付けから解放される指先もどこかエロティックに見えてしまう。
しかし、やはり外せないのがお尻まわりだろう。女性らしいムチッとした太ももや丸いお尻をキュッと引き締める黒ストッキングは、生足よりもよりくっきりと、きれいに足の形を浮かび上がらせてくれる。それに、薄いストッキングから下着が透けて見える様もいいが、スカートから覗く太ももの切り替え部分の色の違いも、普段なら見えようのない部分で、男ならそそられるだろう。爪で引っかくと、すぐに伝線してしまう心もとない薄さ。でも、その1枚の隔たりがあるだけで、素肌よりも色っぽさが増すのだ。
ストッキング派はもちろん、ナマ足派にもぜひ読んでほしい1冊の『くろスト女子』。普段会社にいる女性社員たちのストッキング姿を見慣れているという諸兄も、本書を手に取ることで、もしかしたらストッキングの魅力にハマり、社内で女性を見るたびに新鮮な気持ちを感じることができるかも…。
(文=鴬谷けん)