■アナルオンリーは究極の避妊!?
次に証言するのは20代の会社員男性B氏。正社員として勤務しているが、いわゆるワーキングプア状態で、人並みの生活を維持することはできても、貯金は夢のまた夢とのこと。そのため、結婚を考える余裕も持てないという。
経済的な事情を抱えるB氏は、避妊に対して非常にシビア。生セックスなど絶対にありえない。必ずコンドームを装着する。さらに、コンドームを装着した状態でも、射精は膣外で行なう。射精後は精液の溜まったコンドームをガン見して、穴やキズがないかチェック! この態度が、カノジョから大変不評とのこと。当然だろう。
そこで思考を切り替え、アナルセックスにシフトチェンジしたとのこと。アナルセックスにももちろんコンドームは装着するが、射精直前にペニスを抜く必要はなくなった。使用後の漏れ確認も省略できる。「アナルセックスには多量のローションが必要なため金はかかるが、妊娠・出産費用に比べれば安いもの」とのこと。
■アナルセックスは浮気に入らない!?
彼氏持ち女性との肉体関係に甘んじている30代男性のC氏。相手女性の、「ヴァギナセックスは浮気になっちゃうから彼氏に申し訳ない」という持論を受け入れ、挿入はアナルのみとのこと。
たまにはヴァギナに挿れたいという気持ちは起こらないのだろうか? 「彼氏のペニスがヴァギナに出入りしているって考えると、間接的に彼氏と自分がセックスしているような感覚になるので、俺はアナルだけでノープロブレム」とC氏。潔癖傾向の強い現代人特有の感覚かもしれない。
「相手女性に、アナルは俺だけという条件を出している。相手女性の彼氏はアナルに興味のないタイプらしいから、不安視する必要もないだろう」とのこと。
【結論】
いかに性に対して開放的な時代とはいえ、アナルセックスがハードルの高いプレイであることは確か。アナルフレンドという人間関係がブームになることはないと思われる。今後も、水面下でごく一部の人々だけに親しまれていくであろうアナルフレンドという関係性、穏やかに見守りたいものだ。
(文=菊池美佳子)
菊池美佳子(きくち・みかこ)
1977年3月17日生まれ。岩手県盛岡市出身。21~29歳の間、キャバクラ嬢・テレフォンセックス嬢・企画物AV嬢としても活動。引退後、文筆業に転身。
■著書:『2010年代 ニッポンの風俗』/『つけちゃうぞ! 大人の保健体育』
『テレフォンセックス裏物語』/『Sの妹Mの彼女』