また、そんな彼のバラエティでの奮闘ぶりについてネット上では「ステキ」「イメージ変わった」「好きになった」などと賞賛のコメントが相次いでもいる。怖いイメージを払拭したいという本人の思惑は成功したようだ。特に彼の素顔は好評で、「つぶらな瞳」「可愛いすぎ」などと、視聴者のハートをがっちりキャッチしたようだ。
とはいえ、本人が言っていたように、こうしたバラエティ番組への出演は「キャンペーン」の一環なのだろう。ライブや舞台を主戦場とするEXILEグループとすれば、メインタレントのテレビ出演が集客につながることは明白だ。今回のバラエティ出演も、その効果を期待してのことに違いない。そして、そうした青図を描いているのは昨年パフォーマーを卒業したリーダーのHIROなのだろう。
昨年CD販売で全14種の携帯クリーナーをおまけにした特典商法などを行い、“男版AKBか”と揶揄されたEXILEグループ。だが今回のATSUSHIのバラエティ露出は、控えめにギャップのある魅力を披露して見事な成功を収めた。すべてが社長であるHIROの算段かはわからないが、そのタレントの見せ方や演出方法も、まさにAKBグループを仕切る秋元康ばりの手腕を持っているのかもしれない。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/)
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)