確かに現在放送されているダウンタウンの番組で、彼らの絶妙なやり取りが見られるのは『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)くらいなもの。『ガキの使いやあらえへんで!!』(日本テレビ系)でも、ときおり着ぐるみトークが行われるが、そこにはココリコなどもおり、ダウンタウン2人の掛け合いは少ない。純粋に2人の絡みを見るとなれば、『DX』での前説を収録した『ダウンタウンの前説』(よしもとアール・アンド・シー)だけだろう。しかし、わずかな時間に限られる前説では、“ダウンタウンのトーク”を楽しむのは難しい。
今年が芸能活動を占う勝負の年になると言われているダウンタウン。やはりその勝負に勝つには、ダウンタウンにしかできないことをやるしかないだろう。そしてもちろんそれは2人が綿密に絡むトークを主体にした番組ということだ。バラエティの世界では、ここのところ予算削減が大きなテーマになっているが、ダウンタウンとゲストとのトーク番組となれば予算は膨れないだろう。今の彼らにしか相手にできないようなゲストを呼ぶことができれば、大きな話題にもなる。春からの新番組では、ぜひ昔のダウンタウンのトークを今のダウンタウンにしかできないスタイルで見てみたいものだ。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/)
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)