Twitter上での大人びた発言や物事の核心を突くようなつぶやきで炎上を招き、誹謗中傷を浴びるなど話題になっていた子役タレントの“はるかぜちゃん”こと春名風花(12)。そんな春名が、「13さいになったらフェイスブックやtumblr、Instagramの年齢制限がとれるので、メインを他のところに移そうと思います」「さいきんのTwitterはちょっと品が悪すぎるし、ここでやれることはひととおりやったから」と“Twitter卒業宣言”をしている。
これまで彼女は、13歳未満でも保護者の許可があれば利用できるTwitterを主なSNSツールとして使用し、昨年9月には自身のアカウントを保護者との共同管理にすると明らかにしていた。しかし、来月の4日に13歳の誕生日を迎えるタイミングで使用対象年齢を満たすFacebookやTumblr、Instagramにもチャレンジする意向のようだ。なお、「ここでしか話せない仲間もたくさんいるからいちおう置いておきます☆なんだかんだ言っても情報がいちばん早いし、地震のとき役立つから」とアカウントは継続して残すことを説明し、今後どのSNSを使っていくのかは「試してみて決まったら報告しまーす!」とのことだ。
これに対して、ネット上では「もうちょっと続けてほしい」「やめて学業に専念すべき」「もうすぐ中2なら今までのキャラもそろそろ通用しなくなるし、やめた方が賢明」と賛否両論が起こっている。
春名といえば、児童養護施設での体罰などの過激な描写に対して人権侵害との指摘があり、全スポンサーがCMを見合わせていることで話題になっているドラマ『明日、ママがいない』(日本テレビ系)への批判に対して反論したことでも注目を集めた。
発端は、同ドラマ内で「赤ちゃんポスト」に預けられていた少女が“ポスト”と呼ばれていることに対し、赤ちゃんポストを設置している慈恵病院から苦情があった件についてフォロワーから問われたこと。彼女は「完全にドラマの解釈を間違えている『観る力不足』による誤解です。ですがゴールデンで流すということは『理解力の無い大衆に見せる』ということでもあるので、観る力の無い人にも分かりやすくする工夫は必要かも知れません。芸術からは遠ざかりますが」と発言。さらに「ちゃんとせりふを聞いて。役者の表情をみて。優しい作品だよ」と擁護した。このように、世の中の動きに対して臆することなく自分の意見を発してきた彼女について、ある芸能ライターはこう話している。
「同じ芸能人でも、成人しているタレントがこのような発言をした場合には『日テレに言わされてる』などの批判が殺到することが目に見えていますし、ドラマに出演している子役たちは立場上決して言えないことです。自身も子役として活動している彼女だからこそ、この発言の説得力があるのだと思います。芦田愛菜などの出演子役について『トラウマが残ったらかわいそう』という視聴者からのコメントがあった時には、『子役は小さくても役者です。現実と虚構の世界くらい切り分けて演じることができる』という反論をしていますが、これも彼女だからこその“リアルな言葉”だと言えますね。ただ、過去にたびたびあった自身のTwitterの炎上では、しつこいユーザーに対して『うるさい、おばさん』『黙れカス』などの乱暴なリプライをしたこともあり、よくも悪くも自己主張が激しいタイプなので、このままいくと今後業界内で『使いにくい』と思われる可能性もあります。今回SNSの使い方を見直すことで、そういったマイナスイメージを払拭していければいいのですが…」
大人顔負けの物言いが多い春名だが、まだ12歳。その年齢で16万を超えるフォロワーを抱え、ある程度の影響力を持ちつつ発言するのは容易なことではないと想像がつく。時にはネガティブな反応を目の当たりにしながらも自分の信念を貫いていく彼女は、もはや子役タレントの枠を越えある種の表現者としての立場も確立しているのではないだろうか。メディアで見かける機会は少なくとも、それなりの存在感を示してしまうほど、今の彼女のキャラクターは濃いものとなっている。思春期に差し掛かり、徐々にアイデンティティーが変化していくことも考えられるこのタイミングで、自分に一番合う表現ツールを見極めることが、今後の彼女にどう作用していくのか注目したい。
(文=サ乙)