AKB48の「干されメンバー」がグループ内の格差を暴露し、ファンの間で物議を醸している。
暴露発言があったのは、18日に放送されたスマートフォン向け番組『AKB48のあんた、誰?』。17日に行われた『第3回AKB48紅白対抗歌合戦』の話題に関連して、メンバーの小林香菜(22)が「楽屋が2つに分かれていて、ハート・エレキ選抜とその他。こっちは大体いつも80人くらいで、選抜の楽屋は16人。部屋の大きさは一緒なんです。いつも呼吸するのも大変で身動きも取れなくて。研究生の子がイスとかに座ってて、私は昨日座れなかったんですよ」と舞台裏をぶっちゃけた。
この楽屋を広く使っていた「選抜」とは、今年10月に発売されたAKBの33枚目のシングル「ハート・エレキ」の選抜メンバーに選ばれた小嶋陽菜(25)、大島優子(25)、指原莉乃(21)、松井珠理奈(16)、島崎遥香(19)ら人気上位メンバー16人のこと。人気メンバーに比べてメディア露出が少ないメンバーは「干され」と呼ばれており、かねてから扱いに差があると一部でウワサされていた。内田眞由美(19)は研究生が座っていたために「立ったままメイクをした」というハメになったとも明かしている。
また、内田は楽屋で出された食事に言及。「お弁当も違ってたみたいで、選抜は叙々苑で、こっちはキューリだった。別にいいんですよ。キューリ美味しかったんで。酢で漬けてあって、みんなで美味しいねって食べてたんで」と食事の格差事情をぶちまけた。
さすがに「弁当がキューリだけ」ということはなかったらしく、選抜以外のメンバーがネット上にアップしている楽屋写真を見ると、パンや唐揚げも食べている。ケータリングで用意された食事の中にキューリの漬物があったということのようだが、いずれにせよ、高級焼肉店として知られる叙々苑の弁当とは随分と差があるのは事実だ。
これはあくまで二人が自虐ネタとして披露したエピソードであり、本気で彼女たちが不満を抱いているわけではなさそうだ。しかし、ファンの間では以前からメンバーによって運営側の扱いが違いすぎることに賛否両論あり、今年3月には同じ新幹線での移動中の写真にもかかわらず、人気メンバーはグリーン車、干されメンバーは普通車で撮影されていたことが話題になった。今回の暴露に対しても、ファンからは以下のような意見が書き込まれている。
「選抜様が干されの分まで稼いでるんだから仕方ないけど…」
「育ち盛りの女の子を預かってるのに食事に差をつけるのはよくないだろ」
「美味い物を食べたければ売れろってことだ」
「競争意識を持たせるためにはいいんじゃないか」
「その割りに上位メンより干されメンの方が太るよな」
かつてAKBはメンバー間のギャラ格差が問題になっており、メンバーの保護者が「どれだけ働いても給料は月10万円」などと週刊誌で告発したこともあった。また、AKBの人気メンバーである大島優子や小嶋陽菜らは年収3,000~4,000万円といわれるが、劇場公演しか出番のないメンバーは1公演のギャラが5,000円ほどで、自立した生活が難しいほどの薄給であると伝えられている。
楽屋での扱いや収入だけでなく、元メンバーで「不動のエース」といわれた前田敦子(22)は一人だけレッスンに遅刻したり休んだりしても全くお咎めがなく、歌番組の収録中に勝手に退席したこともあったといわれている。他のメンバーがやればすぐに厳重注意を受けるようなことでも、前田だけは許されるというお姫様待遇が存在したようだ。
今回の暴露によって噂されていた格差が一部事実であると判明してしまったことになるが、それを自虐ギャグにした小林と内田のたくましさも相当なもの。一般社会でも格差は大きな問題になっているが、干されメンバーたちも露骨な格差に負けずに芸能界で成り上がってほしいものである。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)