女性の口の中で繰り広げられるエンターテイメント。それがフェラチオ、通称フェラだ。フェラが嫌いな男はほとんどいない。なかには、本番よりフェラが好きという人もいるだろう。
だからこそ、フェラがあまりうまくない女性と相対した場合、その落胆は大きくなる。セックスと同じくらいの価値があるフェラ。その楽しい時間を味わえないからだ。
とはいえ、あくまでこちらは「やってもらっている側」。あまりキツイことを言って相手のフェラ技術を高めようとするのは得策ではない。二度とやってくれなくなる可能性があるからだ。だからこそ考えたい。フェラの下手な女性に会った時、どうアドバイスすべきかを。
アドバイスの仕方を語る前に、まず言っておかなければならないことがある。それは「女性に苦手意識を植え付けてはいけない」ということだ。
いくら相手のフェラが下手でも、歯が当たって痛くても、ネガティブな感じを出してはいけない。フェラの最中、「歯が当たってる…」とか「痛い…」なんて言ってしまうと、相手は途端に恥ずかしくなって、ネクストチャレンジをする勇気をなくしてしまうのだ。
ここを男性はおろそかにしがち。仮に男は女性から「手マンがへたくそ!」なんて罵られても、「何くそ!」と一人で練習してうまくなろうとする。そこに恥などない。ただ、女性は違う。いくら恋人でも、やっぱりフェラというのは恥ずかしい行為だ。それを少しでも否定されてしまうと、悔しさよりもまず恥ずかしさが来る。まさか、女の子がインターネットを見ながらキュウリを加えてフェラの練習をする姿なんて想像できない。
だから、どんなにフェラが下手でも、その女性には「上手だね」という言葉をかけよう。ただ、それだけでは下手なフェラがいつまでたっても治らない。そこで重要になるのが以下の作戦だ。
女性の料理がマズかった時の対処法として、よくこんなやり方が紹介される。「おいしかったよ。でも塩味をもっと強くすれば、さらによくなるかも」という言い方。つまり、現状で満足だよ、満足なんだよ。でも、さらにこうすれば一歩上に行けるよね、というニュアンス。本当は「こんなん食えねえよ」と思っているが、そう言ってしまうと女性は心折れてしまう。だから、いったん誉めておいて、その上に改善点を追加する。
これをフェラにも応用する。というより、フェラでこそこの作戦を使うべきだ。
たとえばだ。まずはとにかく「ああ、気持ちいい」と感じている素振りを見せる。内心は「微妙だな」と思いながらも満足げな表情を見せる。もちろん気持ち良くないから、イキそうにはならないだろう。そこで頃合いを見計らって、エッチへと移行する。
問題はエッチが終わってからだ。「フェラ気持ち良かったよ」と前置きしておいて、「でも口疲れなかった?」と聞いてみる。相手がそこでどう返そうが関係ない。大切なのは、口の疲れ」を心配している名目で、さりげなくアドバイスを挟むことだ。
「口疲れなかった? あんまり口動かさなくて大丈夫だよ。俺は気持ちいいけど疲れるだろうし。その代わり舌でなめればさらに気持ち良くなるかも」
こんな風に行ってみてはどうだろうか。まず大切なのは、あくまで現状でも気持ちいいと伝えること。その上でさらにこうすれば気持ち良くなるかも、というアドバイスをすること。
さらに「口の疲れ」を心配しているからこそのアドバイスだと相手に感じさせること。自分が不満だからではない。相手の口の疲れを心配してもっと「舌を絡ませていいよ」という。
はっきり言って、このアドバイスは矛盾だらけだ。本当に舌を絡ませることで口の疲労が軽減されるかなんてわからない。ただ女性は、それに対して色々反抗してくることはないだろう。気持ちいい前提と口の疲れを心配しているという事実が、女性にこのアドバイスを受け入れさせる。
女性に対するフェラのアドバイスこそ、実は究極の気遣い。おもてなしを磨いて、彼女のフェラを究極のエンターテイメントに育て上げてもらいたい。
(文=トビタシンイチ/ブログ「トビタシンイチのエロ探検記」)
トビタシンイチ(とびた・しんいち)
日夜エロネタを求めて風俗・合コン・ナンパに挑むエロ探検家であり、ライターとしてさまざまな失敗エピソードを紹介している。国内有数の早漏男子という顔も持つ。