ラッパーでDJのZeebraが、巨大掲示板「2ちゃんねる」のユーザーに発言を捏造されたことに激怒している。Zeebraは今までに何度も発言を捏造されていたが、今回は「法的手段も視野に入れる」と徹底追及の構えを見せているようだ。
10月6日、2ちゃんねるのニュース速報板に「聞いた事もない芸人が死んだという下らないニュースが日本人には一番大事なの?」とZeebraが発言したとされるスレッドが立てられた。先日、交通事故で他界した桜塚やっくんについて、Zeebraが自身のTwitterで「桜塚なんちゃらって聞いた事もない芸人が死んだという下らないニュースが日本人には一番大事なの?世界にはもっと報じられなければならないニュースが沢山あるってのに…日本のマスメディアレベルの低さ 多くの日本人の国際的教養のなさには吐き気がする」とツイートしたという内容だった。
スレッドには「ソース:Zeebraのtwitterより(削除済み)」とも記されていたが、この発言は全くの捏造だった。スレッドの存在を認識したZeebraは、同日に「なんかまた捏造Tweetスレが出来てるみたいですね。内容的にも酷いです。『捏造を分かって楽しむ物』みたいに言う人が居るみたいですが、今回の様に人の死をネタに楽しむ奴は最低ですね。地獄に堕ちろと思います」とツイート。さらに「(発言を捏造されることは)個人的には気にしてません。ただ、同じ日本人として恥ずかしくて放っておけないだけです」などと記し、不快感をあらわにした。
そんな中、2ちゃんユーザーを名乗る人物が「法的な手段を使うことをおすすめする」と、2ちゃん絡みの訴訟問題に詳しい弁護士事務所を紹介するZeebraあてのツイートを書き込んだ。今回の捏造スレッドは、2ちゃんユーザーからも批判されているようだ。これに対し、Zeebraは「これからは法的手段も視野に入れてみます」と返答し、発言の捏造に厳しい態度で臨むことを示唆している。
歯に衣着せぬ物言いが人気のZeebraは、実際にTwitterが炎上した経験も多々あり、昨年9月には配達予定40分の出前が2時間半も掛かったことに「それって客商売?酷すぎてビックリする」と発言して一部から批判を浴びたり、今年3月には「日本のプールって衛生面とか保護を理由にキャップ被らされるとこ多いけど、 外国のプールでそういう経験した事ないなー。(中略)皆同じに見えてキモい。北朝鮮みたい」とツイートして炎上したこともあった。コワモテのイメージや過激ツイートが目立つというキャラクター性が、2ちゃんねらーによって“ネタキャラ化”され、遊び半分で発言を捏造するユーザーが続出した部分もありそうだ。
過去にも、Zeebraは「天皇制って北朝鮮みたいでキモイ」「ゴミの分別クソ面倒マジうぜぇ」などといった発言を捏造され、2ちゃんねるにスレッドを立てられていた。「20歳以上でアニメを見てる奴らは異常」とのツイートを捏造された際には、捏造ツイートを信じてしまったユーザーからの批判に「なぜ俺がアニメをディスらなきゃいけないんだっつうのw」とハッキリ否定。さらに「Zeebraさんはアニメとかマンガ見ますか?」との質問に対し「ジブラーとは言えないかもですがジブリは殆ど観てますw」とシャレを交えて答えるなど、器の大きさを見せていた。
だが、今回のように人の死まで利用した捏造発言で他人を貶めるスレッドは“ネタスレ”と呼べるものではない。これはZeebraにとっても看過できるものではなかったのだろう。
2ちゃんねるは匿名掲示板として知られているが、書き込んだユーザーのIPアドレスやホスト情報は記録されており、事件が起きた際には情報が開示される。もしZeebraが法的手段に訴えれば、捏造発言のスレッドを作成した人物が特定され、損害賠償請求などに至る可能性もあるだろう。また名誉毀損で刑事告訴すれば、当該の人物が逮捕される場合もある。果たして、近いうちにZeebraが2ちゃんねらーにお灸を据えることになるのだろうか。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)