28日、タレントの小森純(27)が『オールスター感謝祭』(TBS系)に生出演し、約半年ぶりとなるバラエティ復帰を果たした。
この日、小森は、「バラエティ女子」チームの一員として、あびる優(27)、鈴木奈々(25)、南明奈(24)とともに出演。クイズの行われた本編中に騒動に触れることはなかったが、中盤に設置された食事休憩コーナーでMCの今田耕司(47)に「横の違うチーム(奥さまタレント)に熊田曜子ちゃんもおるから、同じチームじゃなくていいんかなと思ったり」などとイジられると、「うち、きょうは悪目立ちしないように」「本当にいろいろすみませんでした」と頭を下げていた。
そしてその休憩が終わった午後10時過ぎになると、ビートたけし(66)が出題者として乱入。いきなり「きょうはペニーオークションが…」と言い放つと、スタジオ内は騒然。一瞬カメラに抜かれた小森の表情は困惑していた。
そんなたけしの暴走にネット上では「さすがw」「もっとやれ」などと賞賛の声が多数。基本的には小森に対するバッシングが未だに冷めていないようだが、不自然なほど誰も触れない話題に切り込んだたけしには拍手が送られている。しかし一方では、たけしが話題に触れたことで一種のみそぎを済ませた格好となった小森に対して、「甘すぎる」「これで終わりか」「台本通りw」「たけしがおかげで小森復活w」などと、芸能界の超大物であるたけしによる直接の制裁が、小森の完全復帰を手伝ったのではないかといぶかる声も多い。
昨年の『オールスター感謝祭』でも、当時“妊娠中絶騒動”のあったオリエンタルラジオ・藤森に対して、暴走気味のツッコミを見せたビートたけし。その後、藤森は騒動について触れることなくテレビに出演している。藤森の件と小森の騒動とを単純に比較するのは難しいが、スキャンダルという意味でいえば同じといえるだろう。
「たけしさんなりの手荒い応援といえるのかもしれませんね。やはりたけしさんは昔ながらの芸人さんなのだと思います。芸能人なんだから多少の騒動は当たり前だと考えているのでしょう。もちろん犯罪に手を染めるのはいけませんが、藤森さんも小森さんも刑事事件として訴えられているわけではありませんからね。スキャンダルなわけです。だからたけしさんも堂々とテレビの中でイジったのでしょう。たけしさんとすれば、スキャンダルは当然、だから大切なのはその後の対応だと言いたいのだと思います。芸人なら芸人らしく笑いに変えてみろ。たけしさんとすれば、そうしたことを自ら実践しているのだと思います」(芸能関係者)
かつて自身も愛人との不倫スキャンダルにまみれたビートたけし。彼はその後、かの“フライデー襲撃事件”を起こし、約8カ月の間、テレビから姿を消して謹慎生活を送っていた。さすがのたけしも一般女性と不倫関係をすんなり笑いに変えることはできなかったのだろう。しかし、今ではそのフライデー事件そのものが大きな笑いのネタとなり、その伝説的な出来事は彼の名声を高めるのに一役買っている。そして、あまりにも衝撃的な襲撃事件は、彼の愛人騒動をどこかうやむやにした。事件の一因として、たけしの家族や相手女性に対する執拗なフライデー側の取材があったとされているが、より大きな事件を起こすことによって、彼は世間やマスコミの耳目を一身に集め、一般人である周囲の人間を守ったというわけだ。そんなたけしのような覚悟と勇気が藤森や小森にあるとは思えないが、それでも表舞台に立つ人間というのは、多かれ少なかれ、そうした気概を持つべきなのかもしれない。彼らには、たけしのツッコミにひるむのではなく、多くを学んでほしいものだ。それにしても、小森の隣で満面の笑顔を浮かべていたペニオク女王・熊田曜子の肝っ玉には、たけしもびっくりして呆れているのではないだろうか。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/)
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)